セブン‐イレブン、オーナー団体の団交要求認めず

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6316204

セブン―イレブンがオーナー団体と交渉すらしないということですが、すごいせめぎ合いですね。

セブン側としては、直営店でとりあえず短縮営業の実験をすると発表したがところで幕引きを図り、おそらくは世間が忘れた頃にうやむやにしたいという考えなのでしょうが、交渉すらしないというのは対応としてマズイです。
経営をする側としては、世間の印象に合わせて何でもハイハイと要求を呑むわけにはいかないのでしょうが、ただこれまでの組織のあり方をどうにか守りたいがために、あまりに世の中の流れを読めていないような気がします。

人手不足、相次ぐバイトテロ、そして24時間営業への批判……これらから見えることは明らかに労働環境の改善を一般庶民の大多数は望んているということです。つまり、24時間営業でこれまでのように回して利益を得ていくというビジネスモデルそのものが古くなり、もはや受け入れられなくなっているのです。

そして、セブン―イレブンが気がついていないのか、それとも単に考えないようにしているのかわかりませんが、単純に考えて、これだけオーナーが苦しめられているという報道が大々的に出て、これから先、セブン―イレブンのオーナーになりたいと思う人が出て来るのか?ということです。
ハッキリ言って、人手不足を舐めすぎです。今やっているオーナーたちだって、劣悪な環境の中でどこまで続けたいと思うか分かりませんし、高齢化で店を畳む人も多く出て来るでしょう。その中で、そもそもオーナーになりたいと新しく思う人がいなければ、店舗を増やそうと思っても増やすことが出来なくなるのです。それなら、社員を使って直営店を増やせばいいと考えるかもしれませんが、それも考えが甘すぎます。これだけ情報が拡散する世の中で、セブン―イレブンの社員になったら大変だという情報が拡散されれば、そもそもセブン―イレブンの社員になりたいと思う人も確実に減っていくことは間違いないですから。

いくら優秀な経営陣がいて、そしてモノを買ってくれる消費者がいたとしても、それを売ってくれる人がいなければ商売は成り立ちません。オーナーたちとWINWINの関係なのだとホームページ等で言い張るのなら、やはり彼らの声をしっかりと聴くべきであり、すべての要求を受け入れる訳にはいかなくても、どうすればお互いにうまくやっていけるか考えるべきです。オーナーたちだって馬鹿ではないので、あまりに高い要求をし過ぎて、セブン-イレブンの本体そのものの経営がおかしくなることは望んでいないだろうし、ちゃんと話し合えばお互いが納得が出来る落としどころが見つかるはずです。

会社にとって、その会社に関わってくれる人は宝です。そんな人たちをただのコマとして見るのではなく、本当の意味でのパートナーとして扱ってほしいです。あまり企業として巨大になり過ぎ、もはや組織の論理でしか身動きが取れなくなっているのかもしれませんが、今一度、商売をする上で、何が大切であるのか、誰に幸せになってほしいのかをよく考えてほしいですね。
人に優しい判断をしてくれれば、世間もきっと人に優しい企業なのだと評価してくれるはずですから。