「環境」に偏る日本企業のサスティナビリティ

日本人に知ってほしいサステナビリティの本質小林いずみさんが指摘する日本の議論のズレ

日本企業のサスティナビリティの現状を書いた記事ですがまったくこの通りですね。
欧米から10年遅れてようやく動き始めましたが、外国がやっているから仕方なくやっている感がまだまだあります。
そして問題なのは、どの企業も大抵、サスティナビリティの話=環境の話オンリーだという点です。
SDGsでは持続可能な社会を作るために17の目標がありますが、SDGsに取り組んでます!と声高にアピールしている企業のその内容を見ると、ほとんど環境の話ばかりなんですよね。

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10. 人やの不平等をなくそう
11. 住み続けられるまちづくりを
12. つくる責任 つかう責任
13. 気候変動に具体的な対策を
14. 海の豊かさを守ろう
15. 陸の豊かさも守ろう
16. 平和と公正をすべての人に
17. パートナーシップで目標を達成しよう

上記がSDGsの17の目標ですが、だいたいゴール7とかゴール13〜15とかに集中しています。
もちろんそれが悪いというわけではなく、SDGsもやれることからやるべきだと言っているので仕方がない部分はありますが、「環境」だけでなく、すべての問題は連なっていて、そのすべての課題を克服しない限りは持続可能な社会を達成したとは言えないんですよね。
取り組みそのものは否定できませんが、現状その取り組み方に極端な偏りがあるというのは認めていくべきでしょう。
環境をやれば、ほかのことをなおざりにしていいというわけではありませんからね。

では、今後はこの偏りをどうやって解消していけばいいのかという話になりますが、とにかく持続可能な社会を作るには、環境だけでなくすべての問題が連なっているのだということをしつこく訴えていくしかありません。
あと東洋経済などはCSRランキングなどという形である程度細かく項目を作って、分野ごとのランキングを公表していますが、こうしたものがもっと一般的になっていくような状況を作り出していくことが大事ですね。
ただこうしたランキングの総合ポイントに関しては、取り組みに関する偏りに関してもしっかりと調査をして、順位に反映させてほしいです。

まだまだ日本企業がサスティナビリティに本格的に取り組むには時間がかかりそうですが、とにかくサスティナビリティの意識が高く経験と知識を持った人材を少しでも増やしていくことで社会に変化を起こしていってほしいですね。