公立校の非正規教師が足りないのは、元を辿れば小泉内閣の構造改革が原因

学校だよりで募集をかける「教師不足」の深刻度教師不足で過労の「ドミノ倒し」が起こる

公立の小中学校で教師が足りないのが深刻だという話です。
ただしこれにはもう少し説明が必要で、正規の教師の数は足りているのですが、非正規の教師の数が足りないという話です。

そもそも教師に非正規なんてあるのか?という話ですが、ポイントは今から十六年前に行われた小泉内閣の構造改革です。
2006年に義務教育費国庫負担金が「2分の1」から「3分の1」となって以来、各自治体の教育財政は脆弱なものとなってしまっているんですよね。
それに加えて少子化が進む中で、どの自治体も将来的な人員余剰を恐れて、教員の一定数を非正規で雇用して「調整弁」としているわけなんです。

ようするにまず削ってはいけないものを、時の政府が削ってしまったわけです。
現状を見れば、明らかにこれは失政です。
ただちに素直にこれを認めて義務教育費の国庫負担金を増やすべきです。

てうか、義務教育は国の礎となる人材を育てるための基幹ですよ。
そこを削って、質を落とそうとするとは一体、どういう了見だったのでしょうか。
何でもかんでも「改革」といって、変えることが正しいわけではありません。
むしろここは、手厚くやるべきところのはずでしょう。

それと、いい加減、非正規で雇用を調整するという発想は、教師だけに留まらず止めてほしいです。
これが格差社会と経済停滞を招いている最大の原因だということが、わかっていなんですよね。
みんながこれをやるから、おかしくなるんです。

そう考えると、非正規を大幅に認めたのもこのときの小泉内閣です。
劇がかった言葉遣いで、みんな騙されていましたけれど、このときに竹中平蔵大臣を中心として行われた改革の多くは、間違いなく現状では失政であり、日本の国力を下げる働きをしました。
この点について、キチンと検証して、間違いを認めて是正できるところはすぐにでも是正するべきだと思います。