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厳選名著紹介

「歴史戦と思想戦ーーー歴史問題の読み解き方」 著 山崎雅弘

「歴史戦と思想戦―――歴史問題の読み解き方 著 山崎雅弘 ひと言で言うと読んでとてもスッキリした本です。 安倍首相や作家の百田尚樹さんなどの保守派の論客が声を大にして言っていることが、いかに論理的なトリックを使って大衆を欺こうとしているのかが論理的によく分かりました。 これは、本当に今の世の中に必要な本ですね。 声を大きくしている人の言いなりになることがいかに危険であるのかがわかります。 ようする […]

「「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい」 著 森達也

「「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい」 著 森達也 だいぶ前に読んだ本なんですけれども、思うところあってもう一度読んでみました。 改めて思うんですけれど、何か森さんの本を読むと何かちょっとホッとします。世の中には、こんなにも悩んでいる人がいて、その悩んでいるまんまの姿を見せている人がいるんだって。色々と不穏なニュースを観て、自分の良心がぐらついた時に森さんの本を読む […]

「資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐」 斎藤幸平編

「資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐」  マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン 斎藤幸平編 資本主義が行き詰まり、格差が広がり、環境が悪化。そこにAIの脅威と悪い方ばかりに激変している現代社会に対して、世界で注目される三人のインタビューを載せた新書です。 今、何が実際に起きつつあるのか、そしてわたしたちがどうすればいいのかをそれぞれがそれぞれの言葉で教えてくれま […]

「誰が世界を支配しているのか? 」 ノーム・チョムスキー 著

「誰が世界を支配しているのか?」 ノーム・チョムスキー 著 現代の「知の巨人」と呼ばれるノーム・チョムスキーの最新刊です。 ようするに一言でいえば、アメリカがいかに世界の格差を拡大させ、富を独り占めしているのかということがよく分かる本なのですが、それがMITの名誉教授であるチョムスキーが言っているのだから説得力があります。 この本を読めば、アメリカ企業がどうやって富を世界から、また自国の国民から搾 […]

「男が痴漢になる理由」 著 斉藤章佳

「男が痴漢になる理由」 著 斉藤章佳 現代日本社会の歪んだ部分を見つめ直すために、とてもいい本だと思いました。通常、イメージしているような痴漢像と本物の痴漢には、大きな隔たりがあることがこの本を読めばとてもよくわかります。 普通、痴漢とは異常な性的欲求が強い人間のように思われがちですが、本当はどちらかと言えば、真面目なタイプが多く、ストレスを抱えている人間が多いんですね。なので性的欲求を満たすとい […]

「星夜航行」 著 飯島和一

「星夜航行」 著 飯島和一 よくぞ書いてくれたというか、書くのも編集するのも大変だったんだなと思われる作品です。 豊臣秀吉のいわゆる朝鮮出兵をベースに詳しくその時の話が語られているのですが、すごくためになります。 どうしても、豊臣秀吉と言うと、立身出世の話にばかり目がいってしまい、朝鮮出兵の話は割と歴史の授業なのでもスルーされがちなのですが、これすごい重要な話なんだなというのが読んでてよく分かりま […]

「チボー家の人々」  ロジェ・マルタン・デュ・ガール著

「チボー家の人々」 ロジェ・マルタン・デュ・ガール著 ロジェ・マルタン・デュ・ガールをノーベル文学賞に導いた作品ですね。今、読まれるべき文学だと思います。 物語は、裕福な実業家であり、厳格な父親の下で育ったアントワーヌとジャックという二人の兄弟を軸に進みます。 如才なく父との距離間を保ちつつも、医者としての地位を固めていく長男のアントワーヌと、繊細な感覚を持ちつつも、父に反発し、社会に反発すること […]

「鄧小平 最後の闘争 中南海56日の真実」 著 江之楓

「鄧小平 最後の闘争 中南海56日の真実」  著 江之楓 八十年代に開放政策を推し進めた鄧小平が、天安門事件を起こすまでの56日間を当時政府の中枢にいた著者が記したドキュメントです。 天安門事件は、わたしが中学生のときに当時は、民主化運動をしている学生たちが弾圧されたくらいの印象しかなく、なぜそうなったのかなどの前後関係などはあまり知りませんでした。 ただ時代が過ぎてあれから三十年が過ぎた今、著し […]

「スクールセクハラ なぜ教師のわいせつ犯罪は繰り返されるのか」 著 池谷孝司

「スクールセクハラ なぜ教師のわいせつ犯罪は繰り返されるのか」  著 池谷孝司 今の日本の世の中にとって必要な本とは、こういう本のことをいうのだと思います。 まず教室のわいせつ行為の事例が次々と書かれているのですが、その卑劣な犯行ぶりが実に酷い。ただでさえ、わいせつ行為は卑劣なのですが、それが学校という教育の現場で、教師という強い立場を利用して行われていたという話であるのなら、本当に救いようのない […]

「団地と移民」 著 安田浩一

「団地と移民」 著 安田浩一 一気に読んでしまいました。とても面白かったです。 団地という存在は、個人的にずっと気になっていたんですよね。確かに、わたしの子どもの頃は、まさに「団地ともお」の世界で、わたしは団地には住んでいませんでしたが、団地に住んでいる友達はたくさんいて、彼らのうちに何度となく遊びに行っていました。 あの頃の団地は、ファミリー層ばかりで、そこら中で子どもが遊び回っていました。 し […]