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厳選名著紹介

「21Lessons」著 ユヴァル・ノア・ハラリ

「21Lessons」 著 ユヴァル・ノア・ハラリ 「サピエンス全史」や「ホモ・ゼウス」で一世を風靡したユヴァル・ノア・ハラリの最新作です。 ひと言で言うと、歴史学者らしく現代を歴史からの観点で非常によく捉えており、現代の現状を知るのは非常にわかりやすくためになる本でした。 著者が主張するように、アルゴリズムが人類を支配していくという考え方には個人的にも以前から考えていたことなので同意します。 そ […]

「観察する指揮官 「辻流」選手との接し方」 著 辻発彦

「観察する指揮官 「辻流」選手との接し方」   著 辻発彦 埼玉西武ライオンズをプロ野球パリーグ18、19年と二年連続で優勝に導いた辻監督の著書です。 スポーツの本と思いきや、基本的にマネジメントの本なのでビジネス本とも言えます。上司にすごく読んでほしい本ですね。 最近、野村克也さんが「現役監督の中で名監督は誰ですか?」という質問に対し、「辻だ」と即答していました。確かにこの本を読めば、野村さんが […]

「歴史戦と思想戦ーーー歴史問題の読み解き方」 著 山崎雅弘

「歴史戦と思想戦―――歴史問題の読み解き方 著 山崎雅弘 ひと言で言うと読んでとてもスッキリした本です。 安倍首相や作家の百田尚樹さんなどの保守派の論客が声を大にして言っていることが、いかに論理的なトリックを使って大衆を欺こうとしているのかが論理的によく分かりました。 これは、本当に今の世の中に必要な本ですね。 声を大きくしている人の言いなりになることがいかに危険であるのかがわかります。 ようする […]

「「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい」 著 森達也

「「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい」 著 森達也 だいぶ前に読んだ本なんですけれども、思うところあってもう一度読んでみました。 改めて思うんですけれど、何か森さんの本を読むと何かちょっとホッとします。世の中には、こんなにも悩んでいる人がいて、その悩んでいるまんまの姿を見せている人がいるんだって。色々と不穏なニュースを観て、自分の良心がぐらついた時に森さんの本を読む […]

「資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐」 斎藤幸平編

「資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐」  マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン 斎藤幸平編 資本主義が行き詰まり、格差が広がり、環境が悪化。そこにAIの脅威と悪い方ばかりに激変している現代社会に対して、世界で注目される三人のインタビューを載せた新書です。 今、何が実際に起きつつあるのか、そしてわたしたちがどうすればいいのかをそれぞれがそれぞれの言葉で教えてくれま […]

「誰が世界を支配しているのか? 」 ノーム・チョムスキー 著

「誰が世界を支配しているのか?」 ノーム・チョムスキー 著 現代の「知の巨人」と呼ばれるノーム・チョムスキーの最新刊です。 ようするに一言でいえば、アメリカがいかに世界の格差を拡大させ、富を独り占めしているのかということがよく分かる本なのですが、それがMITの名誉教授であるチョムスキーが言っているのだから説得力があります。 この本を読めば、アメリカ企業がどうやって富を世界から、また自国の国民から搾 […]

「男が痴漢になる理由」 著 斉藤章佳

「男が痴漢になる理由」 著 斉藤章佳 現代日本社会の歪んだ部分を見つめ直すために、とてもいい本だと思いました。通常、イメージしているような痴漢像と本物の痴漢には、大きな隔たりがあることがこの本を読めばとてもよくわかります。 普通、痴漢とは異常な性的欲求が強い人間のように思われがちですが、本当はどちらかと言えば、真面目なタイプが多く、ストレスを抱えている人間が多いんですね。なので性的欲求を満たすとい […]

「星夜航行」 著 飯島和一

「星夜航行」 著 飯島和一 よくぞ書いてくれたというか、書くのも編集するのも大変だったんだなと思われる作品です。 豊臣秀吉のいわゆる朝鮮出兵をベースに詳しくその時の話が語られているのですが、すごくためになります。 どうしても、豊臣秀吉と言うと、立身出世の話にばかり目がいってしまい、朝鮮出兵の話は割と歴史の授業なのでもスルーされがちなのですが、これすごい重要な話なんだなというのが読んでてよく分かりま […]

「チボー家の人々」  ロジェ・マルタン・デュ・ガール著

「チボー家の人々」 ロジェ・マルタン・デュ・ガール著 ロジェ・マルタン・デュ・ガールをノーベル文学賞に導いた作品ですね。今、読まれるべき文学だと思います。 物語は、裕福な実業家であり、厳格な父親の下で育ったアントワーヌとジャックという二人の兄弟を軸に進みます。 如才なく父との距離間を保ちつつも、医者としての地位を固めていく長男のアントワーヌと、繊細な感覚を持ちつつも、父に反発し、社会に反発すること […]

「鄧小平 最後の闘争 中南海56日の真実」 著 江之楓

「鄧小平 最後の闘争 中南海56日の真実」  著 江之楓 八十年代に開放政策を推し進めた鄧小平が、天安門事件を起こすまでの56日間を当時政府の中枢にいた著者が記したドキュメントです。 天安門事件は、わたしが中学生のときに当時は、民主化運動をしている学生たちが弾圧されたくらいの印象しかなく、なぜそうなったのかなどの前後関係などはあまり知りませんでした。 ただ時代が過ぎてあれから三十年が過ぎた今、著し […]