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文化

大人の男のわたしが、メッチャ感情を揺さぶられたプリキュアのエピソード

娘が二人生まれてから、娘の付き合いでそれまでまったく観ていなかった「プリキュア」をしばしば観るようになりました。 テレビで現在進行中で放映されているものだけじゃなく、過去のシリーズもDVDをレンタルして観たりしています。 最初は「ちょっと辛いかも」と思いながらも、観ているうちにプリキュアはシリーズにもよりますが、概ねテーマがしっかりとしており、多様性をキチンと描いている上にストーリーもそれなりに作 […]

人はなぜ大人になるとガンダムに出て来るランバ・ラルに惹かれるのか?

ランバ・ラルといえば、アニメ「機動戦士ガンダム」に出て来る敵役ですね。アムロのライバルであるシャアと違って、ビジュアル的にはおじさんであり、おおよそ子どもが好むタイプではありません。 でもファーストガンダムを子どもの頃に観ていた人たちの多くは結構このおじさんのことが好きとは言わないまでも気になっていたんじゃないでしょうか? そして大人になって社会に出ると、多くの男性の中には、「ランバ・ラルみたいな […]

人はなぜジブリ作品に共感するのか。宮﨑駿の「ドーラの法則」

ジブリと言えば、日本人ならほぼ誰もが何らかの作品を観ているスタジオジブリの作品ですね。 しかもたいていの場合、みんなジブリが好きです。好きじゃなくても、何となく心を持っていかれた経験が多いと思います。 それにしても、何で人はこんなにもジブリに惹かれるんでしょうかね? 子どもが二人生まれてから、改めてジブリ映画の数々を何度も何度も観直していったのですが、そのうちに宮﨑駿監督の作品(特に初期の作品)に […]

「わかりやすさの罪」 著 武田砂鉄

「わかりやすさの罪」  著 武田砂鉄 その通りです。概ねこの著者の言っていることに同意が出来るなと思いました。確かに世の中何でもかんでもわかりやすくわかりやすくしすぎです。 いや、個人的にはわかりやすくすること自体は悪いことではないと思うのですが、何でもかんでもわかりやすくすることがあたかも正しいように扱われるのはちょっと違うと思います。 映画や小説を見ても、みんなわかりやすいカタルシスばかりを求 […]

「アフリカ出身 サコ学長、日本を語る」 著 ウスビ・サコ

「アフリカ出身 サコ学長、日本を語る」 著 ウスビ・サコ 以前からネットなどの記事で見かけ、コロナ禍における日本に対する意見を読んで一目置いている人でした。 アフリカ、マリ出身でありながら、京都精華大学の学長をやっている、日本社会おいてものすごく稀有な人ですね。 他人こそ自分のことをよく知っているという格言がありますが、これは国のこともあてはまります。 日本に住む外国出身の人だからこそ、日本社会に […]

「うしろめたさの人類学」 著 松村圭一郎

「うしろめたさの人類学」  著 松村圭一郎 とても考えさせられる本でした。世界を良くするために具体的に何をすればを教えてくれるわけではないのですが、どう考えればいいのかを教えてくれます。 著者はエチオピアを研究する人類学の先生です。構築人類学というものを提唱しているのですが、いまここにある現象が誰かによって構築されたものであるのなら、それを構築し直すことで世の中がよくなるんじゃないかという考え方で […]

「君の名は。」

「君の名は。」 2016/日本 とてもグイグイと見せてくれる映画でした。アイデア勝ちの映画ですね。 男の子と女の子の心が入れ替わるというのは良くある話です。この映画はそれに加えてまず男の子と女の子の間に物理的な距離と時間軸のズレを咥えることによって、話をより切ないストーリに紡ぎあげています。 それにしても男と女のズレ、心だけじゃなく、そこに距離や時間を加えて表現するのは新海誠監督の真骨頂ですね。 […]

「月の光 現代中国アンソロジー」 編 ケン=リュウ

「月の光 現代中国アンソロジー」 編 ケン=リュウ 中国系アメリカ人のSF作家ケン=リュウが編集した現代中国のSF作家たちの短編を集めた本です。 この本を読むきっかけとなったのは劉慈欣の「三体Ⅱ」の解説です。 解説者が劉慈欣の言葉として、「自分の作品は二次元的なものにすぎないが、近い将来はより三次元的な作品を書く韓松などの作品が若い世代が求めるものになるだろう」という話を知ったからです。もう少し詳 […]

「同調圧力 日本社会はなせ息苦しいのか」 著 鴻上尚史 佐藤直樹

「同調圧力 日本社会はなせ息苦しいのか」  著 鴻上尚史 佐藤直樹 やや日本の社会をディスりすぎているような気もしなくもないですが、概ねこの本で言っていることは正しいと思います。 コロナ禍でとても息苦しい思いをした人はたくさんいると思いますが、なぜ息苦しいのかをよく説明してくれている本です。 個人的にも考えていたことをこの本を読んだことによって頭の中でうまく整理出来たような気がします。 特に「社会 […]

「大人は判ってくれない」 

「大人は判ってくれない」 1960/フランス ゴダールと並び立つヌーヴェルヴァーグの巨匠フランソワ・トリュフォーの初の長編映画です。ヌーヴェルヴァーグのキッカケであり、この映画が評価されたからこそ、ヌーヴェルヴァーグの潮流が生まれたんですね。 話としては、トリュフォー自身の経験が下地になっています。大人の都合で振り回される子ども。大人は決して子どもの話を聞こうとせずに、力で子どもを従わせることばか […]