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文化

「幸福な監視国家・中国」 著 梶谷懐・高口康太

「幸福な監視国家・中国」  著 梶谷懐・高口康太 これはとても勉強になりました。 いたずらに中国のこととなると過剰に身構えがちな日本人ですが、この本を読むと少しわたしたち日本人が抱いている中国に対するイメージと実際の中国とでは違うことがよく分かりますね。 昨今の中国に対する大きなイメージはやはり「監視」という一言に尽きます。 インターネットは規制されているし、そもそも政府を批判することは許されない […]

「劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」

「劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」 日本/2024 ああ、ガンダムSEEDが20年ぶりに帰ってきた。 テレビ放送終了直後に映画化の話はありましたが、長かったですね。 やはりテレビシリーズの脚本を書いていた両澤さんが亡くなられたのが大きかったんですかね。 さて、そんなこんなでついに公開されたSEEDの新作ですが、テレビシリーズがそうであったように、賛否両論になっていますが、それも含 […]

「VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む」 著 新 清士

「VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む」  著 新 清士 VRの現状と展望を分かりやすく説明してくれている本です。 2016年に出版された本なので、今はVRもこの頃よりだいぶ進化しているんだろうと思います。 そうした古さを鑑みても、VRがどういう背景で発展してきたのか、そしてこれからの話がよく分かったので興味深かったです。 個人的にSF好きとしては前からVRには興味があったんですよね […]

「証言 治安維持法 「検挙者10万人の記録」が明かす真実」 著 NHK「ETV特集」取材班

「証言 治安維持法 「検挙者10万人の記録」が明かす真実」  著 NHK「ETV特集」取材班 戦前、戦中にわたって国民を縛り上げ続けた悪法ですね。 この本ではなぜこの法律が出来たのか、からどのように検挙者の数が推移していいたのか、そしてなぜ検挙者数が跳ね上がったり、下がったりしたのかを詳しく説明しています。 ひと口に治安維持法といっても、その内容に変化があったり、その時代背景や検挙理由の変化などは […]

「AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望」 著 丸山俊一+NHK取材班

「AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望」 著 丸山俊一+NHK取材班 AIという言葉がどんどん浸透していくと同時に車や家電など様々なものにAIが組み込まれ、今や日常にAIがあることが普通になってきました。 じゃあ、この先どうなるか―――少し先のことなら想像することは出来ても、十年、二十年の単位で考えると、もうちょっと分からないですね。 この本では、AIがこの先どうなって行くのかを、四人の識者 […]

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White 2023/日本 漫画やテレビアニメで大ヒットした作品の劇場版ですね。 疑似家族であるフォージャー家の話ですが、話の肝が家族それぞれに家族にも言えない秘密があること。 父ロイドが実は、敵国のスパイ。母ヨルは殺し屋。そして娘アーニャは超能力で人の心が読め、飼い犬のボンドは予知能力があるといった具合に、それぞれのバックグラウンドがあって、それらが枷に […]

「AI vs.民主主義 高度化する世論操作の深層」 著 NHK取材班

「AI vs.民主主義 高度化する世論操作の深層」  著 NHK取材班 2016年にトランプ氏が当選したアメリカ大統領選挙の話を中心に、AIがどのように選挙に利用され、民主主義が無効化されているのかを取材して分かりやすく書かれている本です。 簡単に説明すると、AIによって特定の主義主張に迎合しやすい人がマイクロターゲティングされた上でプロファイリング化され、その人たちに集中してフェイスブックなどで […]

「歌われなかった海賊へ」 著 逢坂冬馬

「歌われなかった海賊へ」  著 逢坂冬馬 デビュー作の「同志少女よ、敵を撃て!」で一気にスターダムへ駆け上がった逢坂冬馬さんの作品ですね。 舞台は第二次世界大戦末期のドイツで、ナチスに反発する、エーデルヴァイス海賊団を名乗る青年たちを描いています。 エーデルヴァイス海賊団は、ヒトラーユーゲントに対抗するために実在した組織なのですが、各地で様々に現れ、それぞれがそう名乗っていたんですね。 この作品で […]

「成瀬は天下を取りにいく」 著 宮島未奈

「成瀬は天下を取りにいく」 著 宮島未奈 「面白い」の一言で表現出来る作品ですね。 普段読書をしない人にも、どんどんと読み進められる作品だと勧めることが出来ます。 作品の推進力となっているのは、間違いなく主人公である成瀬のキャラの強さでしょう。 主人公のキャラを強くすることは一つの鉄則でありますが、ここまで強いキャラクターと言うのも珍しいですね。 たぶん、読み終わったあとにみんな成瀬が好きになるこ […]

「「現代優生学」の脅威」 著 池田清彦

「「現代優生学」の脅威」 著 池田清彦 優生学といえば、すぐにナチスドイツを思い浮かべる人が多いと思いますが、優生学は遠くギリシア時代からあった思想であり、そもそもはダーウィンの進化論を曲解して、イギリスやアメリカで広く言われるようになった思想です。 プロテスタンティズムの考え方に乗っ取って優れた人間をいかに多く生み出していくのかを考える正の優生学と、障碍者などが生まれることをいかに防ぐかを考える […]