ファンドレイジングとは、NPO法人や公益増進法人などの非営利活動団体が活動するための資金を調達する行為を総称して言います。狭義ではいわゆる寄付金のみを対象としたものを指しますが、一般的には、寄付だけでなく、これに会費、助成金、補助金などの「支援的資金」集めも含むとされています。さらに広義の意味では、事業収入や融資なども含めた財源獲得を全体として総称する言葉として用いられています。
イメージとしては、やはり寄付金を集めているというのが強いのでしょうが、これからはやはり寄付金だけでなく、会費、助成金、補助金、事業収入、融資などの多様な財源を自団体にとって最適なバランスで獲得していく行為として捉えていった方が分かりやすく、また受け入れやすいのではないかと思います。
このことは、団体に寄付をしてくれる支援者の気持ちをちょっと考えてみれば分かりやすいかもしれません。
単純に寄付をしてもらうといっても、寄付をしようと思っている人は大抵、その団体に共感してくれなければ、寄付をしてくれません。だとしたら、団体は寄付者に共感してもらうべく、組織を整理し、事業内容や財政などについても、“応援できる”と思わせるような形に自分たちの団体を成長させていかなければなりません。
いかに自分たちの団体の活動が社会を変えていくのか。
そのことをより共感してもらえるようにコミュニケーションを図り、寄付や補助金などの多様な財源を集め、その結果事業をより安定したものにしていくことが、ファンドレイジングを語る上でのこれからの指標になっていくことでしょう。
つまり、非営利活動団体にとっては、ファンドレイジングとは単に資金を調達すればいいというわけではなく、社会を変えていく広がりをもたらす手段であり、またそれを効率的に進めていく手段でもあるわけですね。