西洋人の「困っている人」に対する反応の速さ

最初に言っておきますが、わたしは西洋文化の極端な崇拝者ではありません。ただ個人的に、西洋人のここがすごいなと思う点が一つあります。それは一言でいえば、「人助け」や「親切」に対する反応速度の速さです。

もちろん個人によって違う部分は多くありますし、あくまで主観的な話ではあります。
でもわたし自身が人生を生きてきた中では、電車やバスで席を譲るような状況に立たされた時や、目の前に人が倒れた場合などのケースに遭遇した時、つまりは目の前で困っている人がいた場合において、西洋人の方の反応スピードが異常に早いように思われるんですよね。

先日も子連れて電車で移動している際、子どもが眠たくてぐずっていたのですが、目の前に座っていたドイツ人と思しき人がさっと席を譲ってくれました。電車やバスのそういった話は枚挙いとまなく、町中で人が倒れた時などに遭遇した際も、ダッシュで駆け寄る西洋人と思しき人を見たこともあります。
何か、彼らの態度を見ていると、「親切」をしているというよりも、「当たり前のこと」をしているという感じで、そもそもそういう文化や教育を受けて育ってきているというのがアリアリとわかるんですよね。

もちろん日本人であるわたしも、電車やバスで席を譲ったことは何度もあります。でも、恥ずかしながら、時間にして数秒ではあるのですが、絶対に数秒の躊躇があるんですよね。その数秒の躊躇の正体が何であるのかははっきり分かりません。おそらくは譲っていいものなのかどうかその人を観察していたり、他に席が空いているんじゃないかと周りを伺ってみたりと頭を逡巡させているのでしょう。まあ、とにかくは声をかける勇気を出すのに数秒かかってしまうんですよね。そしてその数秒の差がとてつもなく大きいのです。

歴史的に見て、西洋人の親切をそのまま受け取ることが、時に危険を意味することは理解しています。
日本人の中にも、西洋人以上に人助けをする人もいるでしょう。
あくまで統計をとったわけでもなく、印象でしかない話なのですが、ただ単純に、相手がどこの人だろうと、いいと思う部分は真似していきたいなとは思います。

自分がもっと若く、子どももいない時にはそこまで理解もしていなかったことなんですけれどもね。
でも、気がついた時こそがその人のタイミングだとは思うので、これからは少しでも数秒の躊躇の差を縮めていきたいですね。