「ソファに寝転がりながら投稿した」「どうせ誰も見ないと思って」加害者が語った“軽さ” 池袋母子死亡事故の遺族へ向けられた“デジタル暴力”
池袋母子死亡事故の遺族に向けられたSNSでの暴力的な中傷の話ですね。
事故を起こした側の加害者に対する中傷の話はよく聞いていましたが、被害者である遺族に対して何で中傷するのだろうと非常に疑問に思ったことを覚えています。
記事を読んで納得をしたのは、結局、中傷をしたとして書類送検をされた加害者は、事故のことをキチンと把握していなかったということ。
要するに、ほかの事故と混同した上で、軽い気持ちで中傷をしていたという話です。
情報をキチンと確認せずに、人を傷つけるって、非常に酷い話なんですが、ただ残念ながら、多かれ少なかれそういうことって、今の時代、往々にして起こっているんですよね。
ヤフーコメントをちょっと覗いてみてもそれはわかります。
わたしも以前コロナ禍が始まった頃に何度か雑誌の記事を書いたことがあるんですれども、その記事がヤフーで取り上げられると、当然コメントがつくんですよね。
まあ、そこには様々な意見があって、肯定でも否定でも意見があること自体はいいことだと思って、何となくそれを見ていたのですが、何ていうのでしょう、記事をちゃんと読まないでコメントをしている人がやたらと目につくんですよね。
ちゃんと記事を読んでいれば、出てこないはずの批判を事実誤認でしているんですよね。
そりゃ、記事を流し読みでしか良なないことなんて、ザラにありますし、ちゃんと飽きずに理解させなかったわたしの記事にも問題はあったのかもしれませんが、ただコメントをするのなら、当然それは公のものになるわけで、それが理にかなっているかどうか、せめてちゃんと確認はしてほしいですよね。
この記事に出て来る中傷の加害者もそうですが、基本的に情報をちゃんと理解しないままに、コメントを垂れ流す人って、他人と意見を交わすというよりも、とにかく自分の意見が正義であることが前提で、それを一方的に言うことで留飲を下げているだけなんですよね。
わたしが以前書いた記事でも、「とにかく子供連れが嫌いな人(特にベビーカー使用)」や「とにかく氷河期世代が嫌いな人」など最初から自分の中で意見が強固に固まっている人がいて、そうした人がわたしの記事の内容に関係なく、とにかく自分の経験談から「我が物顔で電車にベビーカーを使う子どもの連れが腹立つ」「氷河期世代は自己責任」などの主張を繰り返すんです。
しかも、アカウントを辿ってよく調べてみると、そう言う人って、似たような記事を探しては、自分のコメントをコピペして様々なところに投稿しているんですよね。
病んでいる。
としか言いようがないのですが、こうした人、ヤフコメとかを見てるとわかるんですけれど、結構います。
たぶん、普段の生活がうまく行かなくて、それに対する鬱憤をどこかにぶつけたいという衝動から、そうした行動に出てると思うのですが、正直ちょっとそれは幼稚な話であると思うし、一歩間違えれば自分自身に災いが降りかかって来る話でもあるんですよね。
実際に、最近では裁判費用などを厭わずにこうした中傷を繰り返す人たちを法廷で訴える人も増えています。
刑事では確かに大した加害者は今のところわずかな反則金だけで済みますが、民事ではそうはいきません。
法律事務所に勤めていた知人の話だと、中傷をネット上から消すための費用として、数百万円から数千万円の賠償金を求められることもあるという話ですからね。
それにしても、被害に対してしっかりと対応した被害者遺族の松永さんには頭が下がります。
テレビ番組の出演をめぐり、SNS上で多数の誹謗中傷を受け、自ら命を絶ったプロレスラーの木村花さんの母親の木村響子さんの話も記事では触れられいますが、木村響子さんは「Remember HANA」(NPO法人)を立ち上げ、子どもたちに対する啓発活動を行っているそうですね。
これは、なかなか出来ないことだと思いますが、本当に素晴らしい活動だと思います。