一体、どんな人が無差別殺傷犯となってしまうのか。

「なぜ無差別殺傷犯は男性ばかりなのか」加害者家族の支援者が語る”彼らの共通点”

殺人を犯す人には色々なパターンがあるという話ですが、納得の出来る話でした。

大抵の場合、殺人、特に無差別殺人を犯してしまう人は、貧しく育ち、倫理観や道徳を学ばないまま大人になってしまった人だと勝手に想像されがちなのですが、実はそうでもないんですよね。

それよりも傾向として多いのが、両親もしくはそのどちらかが自分の価値観や理想を無理矢理子ども時代に押し付けられて、結局挫折し、ルサンチマンとなってしまったケースです。特にそうしたケースの場合圧倒的に男性が多いということですが、その理由にも納得。

ようするに男性の場合、人生において自分自身が周りからも自分からも勝ち負けで評価されることが当たり前になり過ぎているんですよね。

これは当たり前過ぎて当の男性たちもその多くが気がついてすらいないことなんですが、これは確かにそうなんです。自然と社会的地位や年収などで自分自身が評価されることになれ切ってしまっているがゆえに、自分自身を生きづらくさせているんですよね。

無差別殺人を犯した犯人の多くは、その動機の発端に、そうした評価に対する挫折があります。周りから見れば大したことじゃないように見えても、親から「こうでなければいけない」と価値観を押し付けられてきた人ほど、その挫折に対するショックが大きく、またそれによる精神的な歪みも大きくなってしまうんですよね。

親からの影響というものは、少なからず大抵誰にでもあるものですが、それがあまりに子どもの気持ちを無視したものであると、子どもに大きなトラウマを背負わせることになり、その子の一生を台無しにしてしまう可能性すらあるんですね。

犯罪を犯す年少者やあと不登校など何らかの問題を抱えている子どもの場合、子ども自身に問題があるように言われてしまうことが多いんですけれど、実は親に問題があるケースが多々あるんですよね。しかも大抵こういう親に限って自分は間違えてないと言い張り自覚すらしようとしないことが多いんでしょうね。

格差社会が広がっていくにつれて、より勝ち負けの意識に苛まれる人が大人も含めて今後も増えて行くと思うので、まずはこうした価値観の変換が求められるますね。

確かにストーカー殺人や人を殺すことに興味があるサイコパスなどは、病的な範疇になってくるので、医療体制の構築などが求められる話となりますが、ルサンチマンによる事件は、元はと言えば社会意識や社会制度に端を発している話になると思うので、新たな犠牲者を出さないためにも、関係のない話では済まさずに、まずは現状を変えるために何が出来るのかを考えていきたいですね。