「20代独身男性の4割はデート未経験」の政府報告書、全部読まなければ見えてこない問題の本質とは
「20代男性の約4割はデートの経験がない」という政府の報告書が話題になっていますね。
まあ、草食化は今に始まったことではありませんが、恋愛自体に依存しなくても自足が出来る世の中になったからか、コミュニケーションそのものがうまく行かず、傷つきたくないが故からなのか、理由は様々だとは思いますが、とにかく恋愛や結婚を選ばない(選べない)人が増えているということは事実でしょう。
恋愛や結婚をする、しないの判断はそれぞれの価値観における判断によるところだとは思いますが、数ある理由のうちの一つである経済的な問題に関しては、個人の責任とは言い切れず、むしろ社会がそうしてしまっているところがあるので、もう少しどうにかしてほしいですね。
まあ、ようするに若年層に非正規雇用が増え、稼げないがゆえに恋愛や結婚を選べなく(そもそも自分に自信が持てない)なってしまっている事実からは、目を背けてはいけないという点です。
この話をすると大抵、若年男性の非正規雇用が増えたことがあたかも問題であるかのように言われることが多いのですが、問題の本質はそこではありません。
確かに若年男性の非正規雇用が増えたことは事実なのですが、問題はそもそも女性の多くが非正規雇用であり、その状況が全然変わっていないという点です。
つまり女性が自立するのが難しく、男性に経済的に依存しない限り、結婚して子供をもつというライフスタイルが難しいということが問題なんです。
一部の中高年の男性に経済力が集まりすぎており、それが当たり前だという社会の意識そのものが貧困化している若年層を疎外しているんですよね。
まあ、かといっても、既得権を持っている人たちが手放すわけでもなく、すぐにはどうにもならないと思いますが、まずはこの中年男性が基本的に家族を養うという既成概念をなくしていくことが大事なのかなと思います。
仕事も家事も分担が当たり前と言う感覚の方がたぶん男性にとっても経済力だけで人間性までも判断されなくなるので楽ですよ。
男性にとっても、女性にとっても色々と選択肢があり、自由にそれが選べ、そしてその選んだ選択肢と見合った人と恋愛をしたり、結婚をしたりという感じの方が、お互いに幸せになれるような気がします。
だから、まずはこの家父長制的な空気を制度的にも意識的にも変えていく必要がありますね。夫婦のどちらかが経済的に引っ張らないといけないという感覚から離れれば、男女は打算することをやめ、下手に自信喪失をすることもなく、もっと自由に交流することが出来るようになるのでしょうか?