「つじのじつ話 自分らしく、あるがままの監督論」 著 辻発彦

「つじのじつ話 自分らしく、あるがままの監督論」
著 辻発彦

埼玉西武ライオンズの前監督である辻発彦さんの話です。
監督在任中の6年間だけの話に留まらず、西武ライオンズ黄金時代の選手時代や、そこに至るまでの話、また移籍後、コーチ時代の話とほとんど野球人生全般を語ってくれています。

監督時代の話を聞いていると、こんな人が上司だったら幸せだろうなということ。
選手時代に廣岡、森、野村と名監督の下でプレーし、コーチも野村、森、落合と名監督の下で経験しているだけあって、単に技術論だけでなく、選手掌握術や勝つために何が必要なのか、また育成するために何が必要なのかをよくわかっています。

単に厳しいだけじゃなく、選手の気持ちにもよく考えて接しているというのがわかるので、今、日本中に必要な人ですね。

読んでいてためになったのは、最初から辻さんがこうした指導が出来るようになったと言うわけではなく、様々な経験がその人格を形成していき、そして優れた指導者になっていったということ。
選手時代は、厳しい人だったという話でしたし、また大きなけがや選手時代の晩年に試合に出れない悔しさ、そして移籍で経験したことなどが、すべて生きているという話でした。
どんな苦労であっても、それを糧とする姿勢があったからこそ、ここまで優れた指導者になったんですね。

息子さんとの関係の変化は面白かったですね。
辻さんの息子というだけで色々な経験が出来るので、単純に羨ましなって思いました。

出来ればライオンズに残ってほしかったんですね。
しばらく監督をすることはないということですが、他の球団の監督になってしまうのはちょっと寂しいです。
まあ、これぐらいの能力の高い人は、引く手あまただと思うので、いずれどこかの監督になるとは思いますが、そのときはまた注視していきたいですね。