「日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語」
著 山崎晴雄・久保純子
これは色々と世界というか風景の見方が変わる本ですね。
何となく日本に生まれついて、日本に住んでいますが、なぜ日本列島が今のような形をしているのかなんて深く考えたことありませんでした。
考えても、わかりませんしね。
でも、この本を読めばそれが手に取るようにわかります。
わたしは関東の首都圏に住んでいますが、普段目にしているところになぜ坂があるのかとか、地名に谷とか台とかついていることの意味だとか、色々なことがわかります。
個人的になるほどなぁと思ったことを羅列すると、
・北海道とサハリンの間の海は浅いため、氷河期には大陸からマンモスなどの動物や植物が多く北海道に入ってきたものの、津軽海峡は深いため氷河期でも海のままで、そのために北海道と本州以南との生態系が違うということ。
・東北のリアス式海岸が出来た理由
・関東平野に台地が多くある理由。
・荒川や江戸川が人工河川であり、海抜ゼロ地帯が現在存在してること。
・芦ノ湖が変化していった理由
・富士山が綺麗な形をしている理由
・日本アルプスがいかに作られたか。
・近畿三角帯の盆地(東海湖盆、古琵琶湖湖盆、大阪湖盆)の変遷と特徴
・南海トラフのメカニズム
・瀬戸内海の変遷(灘と瀬戸)
・九州シラス台地の成り立ち
ていう感じですね。
ほとんど本の見出しの説明みたいになってしまいました。
地理とか地形とかにちょっとでも興味がある人には猛烈におススメが出来る本です。
地形学のガイドブックのような形なので、そんなに身構えなくても読めます。
若いときにこの本に出会っていたら、こっちの方面の勉強をしてみたいと思ったかもしれませんね。