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厳選名著紹介

「センチメンタル・リーディング・ダイアリー」 著 @osenti keizo lovinson

「センチメンタル・リーディング・ダイアリー」 著 @osenti keizo lovinson 小説の書評を集めたものなのですが、それぞれに著者の経験によるエピソードが語られています。 読んでいるうちに、これが書評なのか、著者によるエッセイなのか、それともこれこそが小説なのかわからなくなっていく不思議な読み物でした。 作者の飾らない、当事者性がヒシヒシと伝わってきて、ある意味でこれほど食い入るよう […]

「アクロイド殺し」 著 アガサ・クリスティー

「アクロイド殺し」  著 アガサ・クリスティー 意外すぎる人物が犯人だったというアガサ・クリスティーの名作ですね。 当時は賛否両論でその驚きの結末に賛美する人が多かった一方で、ルール違反だと言って認めない人も少なからずいたようです。 ただ現在にして思うと、すでに推理小説というジャンルを確立させている上で、クリスティーがあえて定石破りをしている、つまりは当時の推理小説の感覚から一歩も二歩も進んだこと […]

「恋愛の哲学」 著 戸谷洋志

「恋愛の哲学」 著 戸谷洋志 恋愛を哲学的な観点から語っている本です。 哲学というと堅苦しく聞こえてきますが、実に分かりやすく恋愛というものを解き明かしています。 この本で取り上げれられている哲学者は全部で七人。 目次を挙げると、 第一章 なぜ誰かを愛するのか? プラトン 第二章 なぜ恋愛に執着するのか? デカルト 第三章 なぜ恋人に癒されたいのか? ヘーゲル 第四章 永遠の愛とは何か? キルケゴ […]

「所有とは何か ヒト・社会・資本主義の根源」 編著 岸政彦/梶谷懐

「所有とは何か ヒト・社会・資本主義の根源」  編著 岸政彦/梶谷懐 「所有」について、経済学や社会学、人類学など様々な立場の研究者がひもといた作品です。 以下の内容で構成されています 第一章  所有と規範——戦後沖縄の社会変動と所有権の再編 第二章  手放すことで自己を打ち立てる――タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格 第三章 コンヴェンション(慣習)としての所有制度——中国社 […]

「幸福な監視国家・中国」 著 梶谷懐・高口康太

「幸福な監視国家・中国」  著 梶谷懐・高口康太 これはとても勉強になりました。 いたずらに中国のこととなると過剰に身構えがちな日本人ですが、この本を読むと少しわたしたち日本人が抱いている中国に対するイメージと実際の中国とでは違うことがよく分かりますね。 昨今の中国に対する大きなイメージはやはり「監視」という一言に尽きます。 インターネットは規制されているし、そもそも政府を批判することは許されない […]

「VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む」 著 新 清士

「VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む」  著 新 清士 VRの現状と展望を分かりやすく説明してくれている本です。 2016年に出版された本なので、今はVRもこの頃よりだいぶ進化しているんだろうと思います。 そうした古さを鑑みても、VRがどういう背景で発展してきたのか、そしてこれからの話がよく分かったので興味深かったです。 個人的にSF好きとしては前からVRには興味があったんですよね […]

「証言 治安維持法 「検挙者10万人の記録」が明かす真実」 著 NHK「ETV特集」取材班

「証言 治安維持法 「検挙者10万人の記録」が明かす真実」  著 NHK「ETV特集」取材班 戦前、戦中にわたって国民を縛り上げ続けた悪法ですね。 この本ではなぜこの法律が出来たのか、からどのように検挙者の数が推移していいたのか、そしてなぜ検挙者数が跳ね上がったり、下がったりしたのかを詳しく説明しています。 ひと口に治安維持法といっても、その内容に変化があったり、その時代背景や検挙理由の変化などは […]

「AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望」 著 丸山俊一+NHK取材班

「AI以後 変貌するテクノロジーの危機と希望」 著 丸山俊一+NHK取材班 AIという言葉がどんどん浸透していくと同時に車や家電など様々なものにAIが組み込まれ、今や日常にAIがあることが普通になってきました。 じゃあ、この先どうなるか―――少し先のことなら想像することは出来ても、十年、二十年の単位で考えると、もうちょっと分からないですね。 この本では、AIがこの先どうなって行くのかを、四人の識者 […]

「AI vs.民主主義 高度化する世論操作の深層」 著 NHK取材班

「AI vs.民主主義 高度化する世論操作の深層」  著 NHK取材班 2016年にトランプ氏が当選したアメリカ大統領選挙の話を中心に、AIがどのように選挙に利用され、民主主義が無効化されているのかを取材して分かりやすく書かれている本です。 簡単に説明すると、AIによって特定の主義主張に迎合しやすい人がマイクロターゲティングされた上でプロファイリング化され、その人たちに集中してフェイスブックなどで […]

「歌われなかった海賊へ」 著 逢坂冬馬

「歌われなかった海賊へ」  著 逢坂冬馬 デビュー作の「同志少女よ、敵を撃て!」で一気にスターダムへ駆け上がった逢坂冬馬さんの作品ですね。 舞台は第二次世界大戦末期のドイツで、ナチスに反発する、エーデルヴァイス海賊団を名乗る青年たちを描いています。 エーデルヴァイス海賊団は、ヒトラーユーゲントに対抗するために実在した組織なのですが、各地で様々に現れ、それぞれがそう名乗っていたんですね。 この作品で […]