中国における「国民」と「人民」の違い

国民は人民の敵!「中国流民主主義」の危険性独自の定義が人権弾圧や拘束の正当化根拠に

なかなか興味深い記事でした。記事の中で中国における「国民」と「人民」の違いを述べているのですが、確かにこれを知ることで現代における中国という国の本質が見えてくるような気がします。
記事によると、中国において「国民」が意味するところは、要するに中国に住む人のことです。広い意味で日本人が使う「国民」という言葉とそんなに大きくは変わらないと思います。
ただ中国ではこの「国民」という言葉はほとんど使わないそうです。
代わりに使うのは「人民」であり、「人民」とは中国共産党員までいかなくても、共産党の考え方ややり方に共感して応援している人だということです。
つまり、中華人民共和国とは、あくまで「人民」のための国であって、「人民」以外の「国民」は存在してもいいけれど、国家が保護する限りでないということですね。
何か、多様性に向かっている欧米の真逆の考え方ですね。これは話が合うわけがありません。

新疆ウイグル自治区や香港などにおける中国の人権侵害問題が取り沙汰されて久しいですが、中国は「欧米型の民主主義を押し付けるな、自分たちは中国流の民主主義を行っているのだから」とどこ吹く風です。
今後こうした感覚の中国といかに関係を築いていくかで世界が変わっていくと思いますが、中華思想が根づいている中国が変わるということはなかなか難しいでしょう。
むしろその膨大なマンパワーと肥大化する経済力で世界の覇権に握りかねない勢いです。
いかに国際的に協調して中国を説得していけるかが問題だと思いますが、ポイントは従来の民主主義国家がアフリカなどの第三国をどうにかして中国寄りにさせずにこちらに引き込み、中国の言っている民主主義がおかしいのだということを世界中から言えるかですね。
そもそも民主主義とは普遍的な価値観であり、為政者が都合よく利用出来るものは、民主主義とは呼ばないのだということを。

それにしても国連における拒否権を持つ常任理事国制度というものはもうやめにしてほしいですね。
さすがに責任ある人は誰も言いませんが、これがあるおかげで国連の存在が骨抜きになっていることは明らかですからね。
もはや第二次世界大戦の戦勝国の括りで物事を決めるのはナンセンスですし、大きな国だけが権限を持つという仕組みそのものがそもそも民主的とは言い難いですからね。

海外渡航なら【芝国際クリニックのPCR検査】陰性証明書/土日祝対応中