侍ジャパン金メダルに見る、野球にあってサッカーにないもの

いやあ、侍ジャパン強かったですね。
5連勝で金メダルですか。
実績重視の選手選考に不安がささやかれ、かくゆうわたしも不安でしたが、見事です。
疑ってごめんなさい。稲葉監督。

それにしても、スコアそのものは僅差であったり、何とか逆転勝ちをしたという試合もありましたが、基本的に投手力がほかのチームに比べて安定していたので、見ていて安心して見てられましたね。何しろ、シーズンであれほど無双だった平投手をタイブレークのために温存させてほとんど使わずに勝っているわけですからね。
確かに、アメリカはメジャーが出てきませんでしたが、それを言うなら、日本も大谷選手やダルビッシュ選手が出ていないわけで、やはり野球に関しては、サッカーでいうブラジルやドイツといったいわゆる世界最強の強豪国の一つといって過言がないと思います。

サッカーの日本代表も頑張りましたけれどね。
アトランタの頃とかと比べれば、もはや隔世の感があるほどサッカーも発展し、予選リーグでの戦いは強豪国そのものになっていて、かなり驚きましたが、その一方でやはりスペインやブラジルとの差はまだまだあるんだなということもわかりました。

野球にあって、サッカーにないもの。それは長年培われた経験と伝統ですね。
個人としての、ではなく、もっと大きな、協会とかファンとかすべて含めてのものです。
野球は、戦前からすでにプロリーグがあって、戦後もずっと日本スポーツ界の中心であり、競技人口も多かったです。
つまり、運動神経のいい人の多くが野球を選択していた時期が長い時間あった訳で、そうした中で、切磋琢磨されたプロが絶えず生まれ、また切磋琢磨していくというのを何世代も超えてやっているわけです。
その結果が、今の大谷選手の大活躍であって、侍ジャパンの金メダルというわけなんですね。
その一方で、サッカーはプロリーグが出来てから、まだ三十年弱です。
Jリーグが地域に根差したしっかりしたものを作ってくれたおかげで、急速に発展し、欧州リーグで活躍する選手も増えてきましたが、やはりそもそもレベルの高いリーグを国内に持つ国々との比較になってしまうと、層の厚さなどの総合力ではまだまだ叶わない所がありますね。

ただ野球に出来て、サッカーに出来ない話ではなく、確実に進化して強くなってきているわけですから、今後もこれを持続してもらいたいです。
願わくば、Jリーグそのものが欧州の主要リーグ負けないほどの魅力的で、レベルの高いリーグになる必要がありますが、それにはアジアの各国と協力してレベルアップを図る何らかの方策が必要となってくるかもしれませんね。

ああ、それにしても、ずっとシドニーとか北京で悔しい思いをしていたので金メダル取れてうれしかったです。メダルの色が重要ではないことはわかっていても、うれしいですね。
選手、ならびに関係者のみなさん本当にお疲れさまでした。

しかし、一つだけちょっと悔しかったのは、実は昨日の日本対アメリカの決勝戦のチケット、実は当たっていたんですよね、わたし。
コロナが無ければ、わたしもあの場に観客の一人としていれたのですが……
歴史的瞬間を生で観れなかったことは残念でしたが、まあ、それはしょうがないですね。