組織の公益性や活動目的の内容に関係なく、一定の財産があれば誰でも設立が出来る法人になります。
一般社団法人が、一定の目的のために社員の「活動」自体に重点を置くのに対し、一般財団法人は、拠出された財産を一定の目的のために利用することに重点を置きます。
設立時に300万円以上の財産の拠出が必要という点が、一般社団法人とのもっとも大きな違いとなり、その財産を運用することによって生じる利益で事業を継続して行きます。構成員に利益の分配が出来ないことは、一般社団法人と同じです。
また一般財団法人には、一般社団法人でいう社員という制度がありません。その代わりに、理事による業務執行を監督する機関として、理事会、評議員、評議員会、監事を設置する必要があります。
一般社団法人の場合は、最低2名で設立ができますが、一般財団法人は、設立時の最低必要人数が、理事3名、評議員3名、監事1名の計7名必要になります。
財産と拠出と最低必要人数を考えると、一般社団法人よりも難易度が高そうですね。
税制の観点からは、一般財団法人は、非営利型一般財団法人と非営利型ではない一般財団法人の2種類に分かれます。
非営利型の一般財団法人は、公益性重視の事業に対する法人税の課税は免除されますが、収益性重視の事業へは課税されます。
一方で、非営利型ではない一般財団法人は公益性重視の事業を行わないことから、税制上の優遇措置はなく、株式会社などの普通の法人と同じ扱いになります。