ついに闇営業問題で雨上がり決死隊の宮迫さんが所属する吉本と契約解除になってしまいましたね。
色々と意見はあると思いますが、個人的には何だか釈然としない思いでいっぱいです。
世論が許さないからこうなったという話ですが、ここでいう世論となんでしょう? 統計をとったわけでもないのに、なぜ皆がそう思っているとひとくくりにされてしまうのでしょう?
少なくともわたしの周りには、「宮迫を引退させるべきだ!」と息巻いている人は一人もいませんでした。
おそらく大抵の人は、嘘はついたのは悪いし、反社とのかかわりについても、脇は甘いと思いつつも、そこまで極端な社会的罰を与えるべきだとまでは思わず、ある程度の謹慎と記者会見をすればいいと思っているはずです。
何か、一部のネットの不寛容な意見がそのまま世論となってしまうことに恐ろしさを感じます。
その裏には、自分たちが騒げば騒ぐほど、自分たちの言う通りに世界が動くという快感があることが察せられ、正しいのはいつも自分たちなんだという承認要求の強さばかりが目立っていて、しかもそれでいて叩く相手を間違っていると思わざるを得ないのが残念です。
宮迫さんを叩いている意見としては、嘘をついた、会見をしない、と色々あります。そして、それは反省していないからとか、振り込め詐欺に遭った被害者の気持ちを考えていないからとか、様々な憶測が溢れています。
確かに、嘘をついたのは悪いです。会見もした方がいいでしょう。
でも、そうやってこれみよがしに叩いている人は、そんなにも常日頃、犯罪の被害者のことを思いやって生きているのでしょうか? 自己保身のための嘘を一つもつかずに聖人のような暮らしをしているのでしょうか?
宮迫さんがまったく悪いとは言いません。それなりの謹慎なりをするべきだと思いますし、記者会見を開いて説明責任も負うべきだと思います。
でも、必要以上に個人を追い詰めるのは、明らかに間違いです。記者会見にしても、反省していないからしないのではなく、あまりに叩かれ過ぎて追い詰められた挙句、したくても出来ない精神状態に宮迫さん自身が陥ってしまっているからでしょう。そうした想像すらをせずに、ただ悪いと決めたら、何を言っても叩き続けるというスタンスは、本当に怖いです。
今回の問題で、一番悪いのは、間違いなく振り込み詐欺や金塊強盗をしている犯人です。
次に悪いのは、島田紳助さんの問題があったにもかかわらず、芸人をキチンとマネジメントしていない吉本です。
一番批判しなければならないこの二つを差し置いて、まるで宮迫さんが何かの犯人であるかのような叩かれ方をしているのは、ちょっと違うと思います。
吉本に至っては、完全に組織の問題ではなく、芸人個人の問題としてトカゲのしっぽ切りをしようとしているわけですからね。個人の保身は大いに叩かれて、組織の保身はあまり叩かれないのはおかしいです。
何か、本当に不寛容な世の中になっていることが残念です。ダメなことをダメということも大事ですが、あまりに不寛容でありすぎると、結局は自分自身をも縛っていくことになりますからね。
なぜこのような世の中になってしまったのか。何が不満で、人々がそうなっているのか。日韓関係などで飛び交う感情論もそうですが、何かその辺りのことをキチンと考えて行かなくちゃいけませんね。
個人的な意見ですが、契約解除は残念ですが、ある程度の禊をすませたあとに、またお茶の間を笑わせてくれる宮迫さんを見たいです。
また、そんな宮迫さんを受け入れてくれる、寛容な世の中も見たいです。