寄付文化がなかなか根付いていない日本社会の中では、充分な寄付や会員収入を得ている非営利活動法人はまだまだ少ないと思います。
寄付金・会員収入は、それを多く得ている団体とそうでない団体の格差が大きい一方で、ファンドレイザーの加入などで大きく財源を伸ばすことが可能な分野です。
今日本では、寄付税制の改正や遺贈寄付、大口寄付などに対する関心の高まりが追い風となり、非営利活動法人にとって、寄付金や会員収入を大きく伸ばすことが期待出来る状況になっています。
ただ闇雲に寄付を訴えても、残念ながら簡単には集まりません。寄付や会員収入を増やすには、多様なニーズや価値観を持つ個人や企業とコミュニケーションをしっかりと取り、自分たちの団体の足りていない部分をもっと伸ばしたり、戦略そのものを見直してみたりと、中長期的に改善をしていくという姿勢が必要です。
少し具体的に言えば、データベースなどをしっかりと利用して、既存・潜在的な寄付者の分析を行った上で、それに合わせた形でのコミュニケーション方法や内容の選択し、ファンドレイジングの計画を立てていく必要があります。
ひと口に寄付といっても、どんな対象に対してそれを求めるのか、具体的に目標金額はいくらであるのか、などによってアプローチの仕方もまったく異なって行きますからね。
会員収入についても、マンスリーサポーター制度など支援者が近づきやすい形で、最も団体の現状に適した会員制度を作る必要があるでしょう。
充分な寄付金や会員収入を得られている団体は、事業収入や助成金・補助金も充分に得られているという傾向があります。運営を継続的に安定したものにしていくためにも、しっかりとした戦略を立てて臨んでいきたいですね。