香港、ミャンマー、アフガニスタン…自由が失われた国にわたしたちが出来る大事なこと

アフガニスタンの話を聞くと胸が痛くなりますね。
特に現地の女性はその人権をタリバンが認めるようには思えないので、今後のことを考えるだけで非常に辛いと思います。

それにしても、香港、ミャンマー、タリバンとここのところ軍事力によって民主主義が壊されるのを目の当たりにすることが多いですね。
わたしたち大抵の日本人は、いろいろな話をテレビやネットで知っても何も出来ることがなく歯痒く思っていると思います。
出来ることといえば、募金とかそれくらいで、それだってちゃんと必要な人に行き渡るかわからず、確認する術もありません。

とにかく絶望を感じるしかない状況でわたしたちは一人一人の無力さを思い知るしかないのですが、ただ一つだけわたしたち日本人にも彼らのためにすることが出来る大事なことがあります。
それは日本を良くすることです。
それは経済発展や軍事的影響力を強くすると意味ではなく、民主主義国家として成熟し、国としてキチンとした倫理を持ち、それに則した行動を取る政権を作るあげるという意味においてです。

香港の件に関しても、ミャンマーやアフガンの件に関しても日本政府は一環として曖昧な態度しか見せていません。
同盟国の動向と経済的な損得を考えているのでしょうが、倫理面から考えた場合、果たしてそれでよいのかという疑問が残ります。
なぜ一部の欧米の国々のように日本は、民主主義に反する人権問題について、それを守るように声高に叫ぶことが出来ず、具体的な行動をすることが出来ないのでしょうか?
それは、日本という国そのものが、民主主義という政体を採用し、表向き人権問題に対して守ることが当たり前だという顔をしながらも、実際にそれとは逆の社会意識を持つことが多いからです。

一番、分かりやすいのは、ジェンダー平等の問題ですね。
アフガンにおいてタリバンが女性に対して人権を無視するような統治をするんじゃないかと日本人の誰もが危惧をしていますが、実際にそう言う日本のジェンダー平等の達成とは先進国において最下位レベルで、世界全体で見てもイスラム諸国とあまり変わらずその達成指数の順位は後ろから数えた方がはるかに早いです。
無論タリバンのように日本が無茶苦茶なことをしているとは言いませんが、社会進出や政治や経済における平等性を見たとき、その制度も意識もまだまだ低いと言わざるを得ません。

そして問題はそれだけにとどまりません。
外国人労働者に対する不当な扱いは言うまでもありませんし、政治経済の世襲化問題、最近では貧困率も上がり、非正規労働のあり方を含めた格差の問題や老人有利の少子高齢化の広がりなど、民主主義の国として出来ていないことの方が目立っています。

そんな国が、民主主義はすばらしいから、それにら追随するべきだと押し売りしたところで全然説得力を持たないんですよね。
民主主義を標榜し、民主主義の良さを説くのなら、自らが民主主義をキチンと理解し、実践していることを見せなければいけません。
民主主義なんてやったってうまくいかない。
そう思われているからこそ、軍や独裁者が統治する国はそれを選ばず、民主主義の問題点を口にすることで自分たちが自国民を力で支配することの言い訳にしてしまうのです。

まず日本という国を成熟した民主主義国家にしましょう。
民主主義国家であることの価値を示しましょう。
その上で粘り強く力による支配が横行する国に、成熟した民主主義になることこそが国民全員の幸せにつながるのだと語りかけていきましょう。

圧倒的な軍事力の差が民衆と軍隊との間で顕著である現代では、市民革命が起きるのは極めてみ難しいです。
だとすれば、わたしたちが出来ることは、わたしたち自身が立派なモデルケースとなることであり、自分たちもああいう豊かで成熟した国になりたいんだと感じてもらうこと、そして倫理と哲学を持ってして訴えかけていくしかないて思います。
なかなか時間がかかることかもしれませんが、まずは自分の襟元を正すことから始めて、愚直に自分たちが正しいと思うことを実践していくしかないんですよね。