河野さんの出馬によって、自民党の総裁選でどこもかしこも話題が持ちきりですね。
まあ、それもそのはずでここで選ばれた人が総理大臣になり、そのままこれからの日本を形作っていくわけですからね。
それにしてもヤフーのコメント欄などを読んでいて違和感を覚えるのは、多くの人(特に思想が右寄りな人)の総裁選で誰を支持するかのポイントがどれだけ中国・韓国に対して強気の姿勢を貫けるのかというところ。
まあ、肥大化する中国の勢いを恐れるのはわかりますけど、果たしてそこが選ぶポイントのメインで本当によいのでしょうか?
個人的には、今回の総裁選は、今後の日本の在り方を示す一つの分岐点になるのではないかと思っています。
具体的に言えば、ここ二十数年で広がってしまった格差社会を継続していくか、方向転換をするか、のです。
アベノミクスによって確かに株価は上がり表面上は経済は上向きました。
でもその恩恵を受けたのは、富裕層だけでほとんどの人は第二次安倍政権の発足から現在に至るまで景気回復の実感を得ていません。
安倍さんから菅さんの流れは、結果的に格差を広げる新自由主義的なものとなっていたことは、もはや否定出来ないでしょう。
問題は、アベノミクスの結果がわかった今、それでも外国人投資家のお金を目当てにそれを続けて、格差をさらに広げていくか、方向転換をして、格差の解消に向かうか、の選択が目の前にあるということです。
先日、立候補を表明した高市早苗さんは、サナエノミクスと自らの政策を名付けてアベノミクスの継承を口にしました。
一方ですでに立候補を表明していた岸田文雄さんは、これまでの新自由主義的な政策との決別を宣言しました。
どちらの道が正しいにせよ、今の日本が一番考えなきゃいけないのは、ここであり、ここで何を選ぶかによって国の形や国民の意識がだいぶ変わってくると思います。
ナショナリズムに煽られて他国に対する憎悪ばかりに感情を支配されるのは、どこの国の歴史を見ても都合の悪いことから民衆の目を逸らしたがる為政者の常套手段です。
もちろん、他国の動向を気にして、必要な対応をすることは大事ですが、あまりにそこに感情的に囚われすぎて、自分たちの足元を見ることに疎かになってしまうのは、あまりにバカバカしいと思います。
ちなみに個人的には、今回の総裁選に関しては、岸田さんを応援しています。
アベノミクス的なことを続けても、結局潤うのは大企業と投資家だけで、格差が広がるのは目に見えていますし、自己責任論が蔓延して日本がますます相対的に貧困になっていくことは目に見えていますからね。
そもそも格差が広がる一方だと、結果的に国の経済自体が先細りしていくことは目に見えてますし……。
まあ、具体的に格差是正のために何をするべきか、そこについては、岸田さんにはもう少し具体的に説明をしてほしいところなんですけれどね。