日本にもいたワレンシュタイン。地位関係性を利用する、無自覚な犯罪者たちをあぶり出せ。

榊英雄監督の女優への性加害は「有名な話」と関係者 告発された“悪の所業”は氷山の一角か

映画監督が、キャスティングを餌に女性に性的加害を加えていたという話ですけれど、これは論外ですよね。
Me Too運動のキッカケとなったのが、やはりミラマックスという新興の映画会社で絶対的な存在であったワレンシュタインというプロデューサーの女優への性加害ですが、やっぱりというか、日本にも同じような話があるということですね。

この監督、昔「この窓は君のもの」で主演をしていた人ですけれど、業界に染まった挙句、こんな人になってしまったのはかなりガッカリです。
そして、今回の話で個人的に解せないのは、皆さん、突っ込んでいますが、散々自分自身は性加害をしておきながら、性被害者の映画を撮っていたという事実です。
普通に考えれば、良心の呵責があるはずで、そんなテーマの映画など撮れないはずだと思うんですが。。。
ただ逆に言えば、これが撮れてしまうところに、闇というか問題があるように思えてしまいます。
つまり、性加害をしているにもかかわらず性被害者の話を撮れるということは、そもそもこの人は、自分は性加害者ではない、自分では悪いことをしているという自覚がないということなんですよね。
実際、謝罪をしたと言っても、いの一番にしたのは、公開中止になってしまったことへの関係者に向けてですし、そもそも性犯罪ではなく合意だとかいまだにほざいていますからね。
たぶん、運が悪く見つかってしまったくらいにしか思っていないのかなと思います。
彼の頭の中は「似たようなことをしている人はたくさんいる」「映画監督ってそういうものじゃないの」「っていうか、役を与えたんだから、被害ではなくビジネスでしょ」という言い訳で考えが埋め尽くされているんだと思います。
未だに、上記のようなことを考える男性(特に既得権を持っている強い立場にいる人)ってたくさんいるんですよね。
でも、基本的に世の中がうるさくなったのではなく、いい加減、そもそもあなた方の感覚がおかしいのだということに気づくべきです。

たぶん、この人が悪びれもなく性加害を性加害と都合よく考えていなかったということは、その業界そのものにそれを許容する空気が間違いなくあるからです。
どんどんと声を上げて行って、この方以外にも同じ穴の狢の人の犯罪は露わにしていくべきですね。これからの人のためにも。

少し前にネットフリックスは、自社の製作する作品において、働き方を改革すると発表していました。
パワハラやセクハラがダメなのは、もう当たり前なんです。
欧米では、もうこうした動きがもはやスタンダードな世界なんですよね。

映画やドラマを作っている人間が偉いわけでも何でもありません。
むしろ、多くの人に発信する立場なのですから、まず自分たちの人格形成を考えるべきです。
平気で犯罪を犯している人が、何をテーマにしたところで、何の説得力もありませんからね。
とにかくこの手の人に既得権益を与えるのはもう止めていくべきですね。
少なくとも、この人は認めてすらいないのですし、自覚すらする気がなさそうですしね。