「恋愛の哲学」 著 戸谷洋志
恋愛を哲学的な観点から語っている本です。
哲学というと堅苦しく聞こえてきますが、実に分かりやすく恋愛というものを解き明かしています。
この本で取り上げれられている哲学者は全部で七人。
目次を挙げると、
第一章 なぜ誰かを愛するのか? プラトン
第二章 なぜ恋愛に執着するのか? デカルト
第三章 なぜ恋人に癒されたいのか? ヘーゲル
第四章 永遠の愛とは何か? キルケゴール
第五章 なぜ愛は挫折するのか? サルトル
第六章 女性にとって恋愛とは何か? ボーヴォワール
第七章 なぜ恋人と分かり合えないのか? レヴィナス
という流れになっています。
時代に沿って、その時代背景でどうであったのかをちゃんと説明してくれながら話が進んで行くので、取り上げられた哲学者の考え方だけじゃなく、恋愛というものがどのように認識されてきたのかその変遷も知ることが出来たので勉強になりました。
当り前の話ですが、恋愛は人間にとってはとても重要なファクターで、恋愛とは何かということを考えることはそのまま人間とは何かということを問い直すことになるんですよね。
ヘタな恋愛指南本よりも断然恋愛という者か何なのかそのヒントを多く与えてくれると思います。
正直、もっと若いときに手に取りたかった本でした。