「暗殺」
著 柴田哲孝
安倍元首相の暗殺事件をモチーフにした小説です。
モチーフというよりは、名前こそ変えていますが、ほぼ事件を背景にしています。
そこに様々な創作が足される形で入っているのですが、もはや小説なのかルポなのか読んでいくうちによくわからなくなっていきます。
まあ、陰謀論と言ってしまえば、それまでなのですが、そうと片付けるには念密な取材をしており、さすがはノンフィクションとフィクションの両方を書く作家さんというところですね。
基本的に単独犯ではなく、別に犯人がいたという設定で、その犯人の裏にもそれを操っている組織があるという話でしたが、これがまたありそうな話なので、やはりどうしても本当なのかと思っちゃいますね。
実際にかなりの真実に迫り、ノンフィクションで書けないからこそ、小説という形にまとめたのではないかとうがった見方をしてしまいますね。
まあ、そう思わせることが戦略なのだろうかと思いますが。
日本という国もなかなか平和ではないと思わされますね。