「アフリカ出身 サコ学長、日本を語る」 著 ウスビ・サコ
「アフリカ出身 サコ学長、日本を語る」 著 ウスビ・サコ 以前からネットなどの記事で見かけ、コロナ禍における日本に対する意見を読んで一目置いている人でした。 アフリカ、マリ出身でありながら、京都精華大学の学長をやっている、日本社会おいてものすごく稀有な人ですね。 他人こそ自分のことをよく知っているという格言がありますが、これは国のこともあてはまります。 日本に住む外国出身の人だからこそ、日本社会に […]
「アフリカ出身 サコ学長、日本を語る」 著 ウスビ・サコ 以前からネットなどの記事で見かけ、コロナ禍における日本に対する意見を読んで一目置いている人でした。 アフリカ、マリ出身でありながら、京都精華大学の学長をやっている、日本社会おいてものすごく稀有な人ですね。 他人こそ自分のことをよく知っているという格言がありますが、これは国のこともあてはまります。 日本に住む外国出身の人だからこそ、日本社会に […]
「うしろめたさの人類学」 著 松村圭一郎 とても考えさせられる本でした。世界を良くするために具体的に何をすればを教えてくれるわけではないのですが、どう考えればいいのかを教えてくれます。 著者はエチオピアを研究する人類学の先生です。構築人類学というものを提唱しているのですが、いまここにある現象が誰かによって構築されたものであるのなら、それを構築し直すことで世の中がよくなるんじゃないかという考え方で […]
学術会議の問題が話題になっていますね。 菅総理が6人の新会員候補の任命を拒否したことに端を発しますが、問題はこの6人の候補がみんなかつて安倍政権がやってきたことに対して批判的な意見を言ってきた人たちだからです。 当然左派寄りの人たちからは批判の声が噴出し、これに応える形で右寄りの人たちが左派寄りの人たちを叩いています。 もちろん菅総理もこうなることくらいはわかっていたでしょう。 むしろわかっている […]
「君の名は。」 2016/日本 とてもグイグイと見せてくれる映画でした。アイデア勝ちの映画ですね。 男の子と女の子の心が入れ替わるというのは良くある話です。この映画はそれに加えてまず男の子と女の子の間に物理的な距離と時間軸のズレを咥えることによって、話をより切ないストーリに紡ぎあげています。 それにしても男と女のズレ、心だけじゃなく、そこに距離や時間を加えて表現するのは新海誠監督の真骨頂ですね。 […]
「月の光 現代中国アンソロジー」 編 ケン=リュウ 中国系アメリカ人のSF作家ケン=リュウが編集した現代中国のSF作家たちの短編を集めた本です。 この本を読むきっかけとなったのは劉慈欣の「三体Ⅱ」の解説です。 解説者が劉慈欣の言葉として、「自分の作品は二次元的なものにすぎないが、近い将来はより三次元的な作品を書く韓松などの作品が若い世代が求めるものになるだろう」という話を知ったからです。もう少し詳 […]
「同調圧力 日本社会はなせ息苦しいのか」 著 鴻上尚史 佐藤直樹 やや日本の社会をディスりすぎているような気もしなくもないですが、概ねこの本で言っていることは正しいと思います。 コロナ禍でとても息苦しい思いをした人はたくさんいると思いますが、なぜ息苦しいのかをよく説明してくれている本です。 個人的にも考えていたことをこの本を読んだことによって頭の中でうまく整理出来たような気がします。 特に「社会 […]
菅さんが首相になってしばらく経ちました。 支持率は思った以上に高いのですが、とりあえずまずはしばらく様子を見てからちゃんとやれる人なのか評価をしたいところですね。 さて菅さんが自民党の総裁選挙に臨むに当たって公表したスローガンがネット上でフツフツと物議を醸しだしています。 「自助・共助・公助」というやつですね。 自助は自分でやれることは自分でやれということ。 共助は家族や地域コミュニティなどお互い […]
「大人は判ってくれない」 1960/フランス ゴダールと並び立つヌーヴェルヴァーグの巨匠フランソワ・トリュフォーの初の長編映画です。ヌーヴェルヴァーグのキッカケであり、この映画が評価されたからこそ、ヌーヴェルヴァーグの潮流が生まれたんですね。 話としては、トリュフォー自身の経験が下地になっています。大人の都合で振り回される子ども。大人は決して子どもの話を聞こうとせずに、力で子どもを従わせることばか […]
「笛吹川」 著 深沢七郎 「楢山節考」を書いた深沢七郎さんの作品です。 なので結構古い作品なのですが、わたしがなぜこの本を読んだのかというと、わたしの父方の先祖と思しき人間がこの小説に出て来るからです。 その名は土屋惣藏。 史実では武田二十四将の一人である土屋昌続の弟であり、信玄が死に、長篠の戦で武田が敗れた後も武田に付き従った武将ということになっています。 この人が有名なのは、武田家最後の家臣 […]
「歪んだ正義 「普通の人」がなぜ過激化するのか」 著 大治朋子 非常に興味深い本でした。 著者は毎日新聞の記者なんですけれど、特派員としてイスラエルや中東地域を取材している人で、休職をしてテルアビブの大学院で危機・トラウマ学を勉強した人です。 組織に属することなく、単独でテロを起こす人(いわゆるローンウルフ)が日常的に多い、パレスチナ・イスラエルの地区において、彼らローンウルフがどうしてテロを行 […]