「三人の女」 著 チョ・ソニ
「三人の女」 著 チョ・ソニ これはすさまじい話だった。 間違いなく今年読んだ小説NO.1ですね。 日本に植民地化された朝鮮半島の中で祖国の解放のために共産主義の地下活動を行っていた三人の女性の話です。 実はこの三人の女性は、共産主義者であったこともあって、韓国国内でもほとんど名を知られていなかったそうですが、韓国でこの本が出版されたところ、こんな歴史があったのかと、当の韓国の人たちすら驚くほど […]
「三人の女」 著 チョ・ソニ これはすさまじい話だった。 間違いなく今年読んだ小説NO.1ですね。 日本に植民地化された朝鮮半島の中で祖国の解放のために共産主義の地下活動を行っていた三人の女性の話です。 実はこの三人の女性は、共産主義者であったこともあって、韓国国内でもほとんど名を知られていなかったそうですが、韓国でこの本が出版されたところ、こんな歴史があったのかと、当の韓国の人たちすら驚くほど […]
「日本の公安警察」 著 青木 理 少し前に出版された本ですが、日本の公安警察を理解するためにはこれほど適切な本はないですね。 たぶん、多くの人は刑事警察と公安警察の区別がついていない人が多いと思います。 もちろん、よく刑事ドラマなどで公安警察が登場することがありますし、少ないながらも公安警察が主体の小説などもあるので、みんな「公安警察」という名前は知っているけれど、彼らが何をやっているかと聞かれ […]
「警視庁捜査二課」 萩生田 勝 刑事だった方の自伝的な話です。 刑事といえば、どうしても殺人や強盗などを扱う、警視庁で言えば捜査一課のことを思い浮かべやすいのですが、この本で描かれているのは、捜査二課の実情です。 捜査二課とは、詐欺とか横領などのいわゆる知能犯を扱う部署ですね。 知能犯に対するため、なかなか頭が切れていないといけません。 しかも捜査二課ともなると、基本的に中央官僚に疑惑を目を向け […]
「DEATH NOTE」 原作 大場つぐみ・作画 小畑健 わずか2年ほどの連載期間にも関わらず、与えたインパクトの大きさを考えれば、もはや伝説と言っていい作品だと思います。 名前を書き込むとその人物が死んでしまう死神のノート。 それを非常に頭が切れる人間が拾って使用したらどうなるか? 文字に変えればそれだけのワンアイデアをミステリーとして面白いということだけじゃなく、テーマ性にも優れたものとして仕 […]
「失われたものたちの本」 著 ジョン・コナリー ジブリの宮﨑駿監督が珍しく本の帯を書いている本です。 読んでみてすぐになぜ宮﨑さんが帯を書いているのか納得。 この作品、先日公開された宮﨑さんの最後の監督長編映画になるであろう「君たちはどう生きるか」の元ネタなんですね。 元々映画「君たちはどう生きるか」は吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」を元ネタにしているとされているというのが広く知られた話 […]
「子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から」 著 ブレイディみかこ ああ、これは大事な本ですね。 イギリスの保育施設でボランティアとして働くブレイディみか子さんの本ですが、そこで描かれる保育施設はいわゆる普通の保育施設ではありません。 底辺に沈む人々が利用する施設であって、さらには保守党の緊縮財政政策によって先細りして行く一方の施設の現状をこれでもかというほどリアルに描いていま […]
「フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地構の正体」 著 藤岡換太郎 フォッサマグナ。 地質学や歴史に興味がない人にはまったく聞きなれない言葉ですね。 ラテン語で巨大な溝という意味なのですが、実はこのフォッサマグナと呼ばれる地形、今現在日本にしかない地形なんですよね。 そしてこのフォッサマグナの誕生を読み解くことで、日本列島の誕生の秘密が明らかになるわけですから、話が壮大過ぎるとともにロマンをも […]
「汝、星のごとく」 著 凪良ゆう 読んでいる途中から感情が圧し潰されるような感じがずっとしました。 暁海と櫂の二人の男女の想い、距離、重なり合うもの。 そのすべてをこれでもかというほどに語り、人はどう生きるべきなのか、どう人と関係を築いていくべきなのかを言葉の限りで尽くしています。 人物の繊細な気持ちをここまで描き切れる作家さんは珍しいですね。 その部分だけでも読んでよかったとも思いましたし、本 […]
「サンドランド」 2023/日本 「ドラゴンボール」の後に短期集中連載された作品を年月を経て映像化された鳥山明さん原作の作品ですけれど単純にすごく楽しめました。 一緒に行った小学生の子ども二人も大喜びで大満足していましたね。 世代を超えて楽しめる鳥山作品の底力を見た気がします。 物語は水が干上がり砂漠となりつつある国の話なんですけれど、設定を聞いただけで鳥山作品には珍しくテーマ性が前面に出てる気が […]
「地磁気逆転と「チバニアン」」 著 菅沼悠介 これはかなり勉強になりました。 知らないことがたくさん書いてありましたね。 まず地球に磁気がある、いわゆる地磁気というもの自体があることは、もちろん長年磁石というものを使っていたので知っていましたが、それがなぜ起きているのか、そしてどういうものなのかは恥ずかしながら詳しくは知りませんでした。 簡単に言うと、地球内部の構造を考えなくてはならず、中心から […]