西武・多和田投手の戦力外で考える自律神経失調症という病気の難しさ

西武が2018年最多勝の多和田真三郎、大窪士夢の育成2投手に来季戦力外を通告

戦力外通告の季節がやってきましたね。
そして、飛び込んできたのが西武のドラ1で、2018年に最多勝も獲得した多和田真三郎投手の戦力外通告でした。
最多勝を獲った後、一気に西武のエースとして君臨すると思いきや、翌シーズンから自律神経失調を患ってしまったんですよね。
その後育成契約になり、球団は治るのを待っていたようですが、結局今シーズンは二軍でも一試合も投げられず、クビとなってしまいました。

自律神経失調症という病気は、かなり判断が難しい病気なんですよね。
自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスが崩れることで起こるさまざまな症状を総称した名前なのですが、ストレスや不安などからくる軽症うつ病や、いわゆる神経症などの症状が一部含まれてくると考えられているようですね。

傍から見ると、どうして出来ないんだって思われてしまうんですけれど、本人はとても辛く起き上がることも難しいことも多々なようです。
学生などで診断名がわかる前は、ただサボっているだけだと思われて辛い目に遭う子どもも多いようですしね。
ソフトバンクの中村晃選手もこの病気にかかりましたが、こちらはどうにか復帰を果たしています。
ただ中村選手のように割と短期で復帰できる方がおそらく珍しい方で、多和田選手はおそらくより症状が重たかったのかもしれませんね。
さすがに西武も二年待ったので、プロとして投げられない以上は戦力外という話なのですが、将来を期待されていただけにこのような結果になってしまったのは本当に残念です。

多和田投手と言えば、浮き上がるようなストレートを入団当初から見せて、当時若手だった高橋光成投手を焦らせ奮起させたというエピソードをよく覚えています。
そして何よりも西武ファンとしては忘れらないのが2018年のシーズン。
山賊打線に守られた感は否めないものの、それでも16勝での最多勝は見事でした。
多和田選手がいなければ、あのシーズンは優勝できなかったと思います。
ただそのシーズンオフでエースだった菊池雄星投手がメジャーに行ってしまい、エースとして期待された分、それが負担になってストレスになってしまったんですかね。
本来なら実績のある中堅ベテランの投手がいてくれれば、少しは違ったのかもしれませんが、涌井、岸とかつてのエースもFAでおらず、そういう意味では巡り合わせも悪かったのかもしれません。
でも、短い期間でありましたが、多和田選手には夢を見せていただきました。
多和田選手、本当にありがとう!
そしてまだ現役続行の意志があるということなので、新天地でもぜひ頑張ってほしいです!

それにしても多和田選手の元々の背番号は18番
18といえば、代名詞であった松坂投手も今シーズンで引退です。
来週のドラフトで、エース候補を獲得することが出来れば、18を与えるんですかね。
時の流れは早いというか、何というか……。