人手不足関連での倒産件数が、年度ベース過去最多の400件に達し、前年度より28.6%増だそうです。
まあ、なるべくしてなったというか、すでに実感が伴っている話なので正直その数字にそんなに驚きは感じませんね。
ひと口に人手不足が原因での倒産といっても色々とあるとは思います。中には不運が重なって結果的にそうなったものや、単純に人手不足だけが原因でなく、経営者の老齢化や業種そのものが時代に合わなくなってきたなど様々だと思うので、ひとくくりにすることは難しいですね。ただやはり一たび人手不足になるや、これだけの倒産数が出てくるとなると、やはり人材育成があまりうまくいかなった会社が多かったのかなと思います。
個人的には、人手不足によってある程度倒産する会社が出てくるのは予想の範囲内ではあったのですけれど、いわゆるブラック企業が淘汰されるのはいいことだと思っていました。社会全体がこんな話にならなければ、企業側のやりたい放題の状況がずっと続いていましたからね。
これがなければ、働き方改革もなかったし、女性の社会進出についても議論されることすらなかったわけですから。
ただ多くの会社が倒産しているといっても、中にはもったいないような会社もたくさんあることは事実です。中には失われる貴重な技術やノウハウもたくさんあるわけですしね。
悪い会社といい会社の見極めが客観的に出来るノウハウなり制度があればいいと思います。
会社として、特にブラックでもなくちゃんとしている企業が人手不足でやむなく会社を畳むしかない場合は、何らかの救済措置はあってしかるべきですし、その財源としては、ブラック体質が発覚した企業から罰則金を取ればいいんじゃないかと。
とにかく日本は、とりあえず表面上だけ取り繕ってごまかせばいいという感覚から未だに多くの企業が抜け出ていないような気がします。
こういう時代だからこそ、本当の意味で働くことの意義を今一度問い直して、人材を育てることやどうすれば人手不足にならないですむのか、どうすれば人が居つくような環境を作ることが出来るのかをよく考えてほしいですね。