ESG投資に関する認識の違いが、個人の出世にも関わって来る時代

急拡大するESG投資で日本が抱える最大の課題

先月、菅首相が「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言したことは記憶に新しいと思います。
それが本当に実現可能なのかはさておき、ついにそう宣言しなければならないくらいに世界の流れがSDGsESG投資に傾いていることは事実です。
グローバリゼーションが進み、経済が一国では完結せずに、他の国との協調の中で枠組みが作られる中、日本の企業も出来るだけ早くその体質を変えて行かないと先細りになる一方です。そして、それは企業そのものもそうですし、企業に勤める個人にも言えることだと思います。
今の中高年の日本人で、SDGsやESG投資を積極的に考えているのは、意識が高いごくごく一部の人たちです。
ほとんどの人がそれは外国の話だと思い込み、自分にはあまり関係のない話なので知る必要すらないと考えています。たぶんこのままそんなことを今更勉強しなくても、自分は定年まで逃げ切れると考えているのでしょう。

でも、話はそんな簡単じゃないんですよね。先見性のある企業ほど、その経営陣は今の海外企業のトレンドに敏感です。しかも日本政府もそこに本腰を入れるとなれば、もうSDGsやESGを抜きに組織そのものを運営するのが不可能になって来るんですよね。
つまり、あなたが企業にいて、将来出世をして経営陣に加わりたければ、SDGsやESGのことがしっかりとわかっていて、それをいかに企業経営の中で取り込んでいけるのか、そのプランがなければいけなくなってくるんです。
正直ちょっと前までは、SDGsやESGなんて、海外で言われていることをやっているだけだから、それなりにやっているように見せればいいという感覚が横行していました。今だって、そう考える企業の経営者は多いと思います。
でも、海外の空気だけではなく、市場そのものがそれを許さない雰囲気になってきているんですよね。
ミレニアル世代が中核になってくれば、組織の中の空気も変わってくると思います。
そんな中で、そもそもSDGsの読み方すら知らないおじさんがどうなるのか、、、簡単に想像がつきますね。
逆に言えば、そのあたりのことがしっかりわかっていれば、年をとっても会社に居場所がある可能性がそれだけ高まるということですね。

そういうことも踏まえた上で、SDGsやESG投資に興味を持ってくれる人が中高年の中でも増えていってくれるといいですね。