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弦巻 星之介

「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたか」 著 鈴木 忠平

「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたか」 著 鈴木 忠平 現役時代に三冠王を3度も獲得した落合博満さんの監督時代の話ですね。 作者は当時の中日ドラゴンズの番記者なのですが、落合監督本人だけでなく、選手や球団関係者などから多くの証言を拾っていき、結局落合博満とは何者であったのかということを一冊の本を通じて浮き上がらせていきます。 監督時代の落合さんの一般的な印象といえば、勝つため妥協をせず、投 […]

すき家のワンオペだけじゃない。効率化という名の過度な人件費削りに疑問

「妻は厨房で倒れ、3時間放置されて死んだ」牛丼チェーン「すき家」パート女性が”早朝ワンオペ勤務中”に突然死していた!《再び起きた”ワンオペ”の悲劇》 すき家のワンオペ、まだやっていたんですね……。 ここのワンオペが社会問題にまで発展したのは、2014年、今から8年前ですか。 さすがに世の中から叩かれまくっていたので、すき家を運営するゼンショーは、是正を余儀なくされて、人手不 […]

「火星の人」 著 アンディー・ウィアー

「火星の人」  著 アンディー・ウィアー 端的に言うと、火星に行った宇宙飛行士の一人が火星に取り残されてしまって、どうやって生き抜くかと言う話ですね。 文庫版の解説にもありますが、多くの人は奇しくもどちらもトム・ハンクスの主演作である「キャスト・アウェイ」と「アポロ13」を足して2で割ったような印象を受けたと思います。 典型的なサバイバルものですが、ポイントはこれがどこかの島などではなく、火星であ […]

「H2」 著 あだち充

あだち充作品の中で「タッチ」に次ぐ知名度の高い作品ですね。 野球にラブコメを混ぜたところは、あだちさん得意のカタチですが、大きく違うのは「タッチ」が三角関係を描いたのに対し、本作はそれをさらに進める形で四角関係を描いているというところです。 三角関係はアンバランスなので、ドラマにしやすいのですが、四角関係で二つのカップルがほとんど出来ている状態だとなかなかドラマとして仕上げるのは難しいんですよね。 […]

常任理事国入り目指すよりも、日本にこそやってもらいたいと思うこと。

日米会談で、日本の国連「常任理事国」入りをアメリカが希望するという話が出たとたんに、今回の日米会談での評価が一気に高まっていますね。ネットでもとても盛り上がっています。まあ、日本人としては、そりゃ日本が世界のリーダーの一角に加わるのは誇らしく感じるでしょう。それがどの国民をもが潜在的に持つナショナリズムというやつですからね。ただどうなんでしょう。みんな誇らしく思うのはいいのですが、安保理の常任理事 […]

「スマートな悪 技術と暴力について」 著 戸谷 洋志

「スマートな悪 技術と暴力について」 著 戸谷 洋志 この話は、実はわたしが日々違和感と恐怖を感じていたことでした。 タイトルにあるように最近「スマート」という言葉がスマートフォンの普及とともに広がっていて、あたかもスマートであることが正しく、何人もスマートさを目指さなくてはいけないという風潮すらあります。 実際本作でも触れているように、政府はスマートな社会を目指すと明言すらしていますからね。 本 […]

お金がなくても医者になれる? 和歌山県立医科大の新しい試み

全国初「産科枠」募集 産科医として卒業後9年間の県内勤務を条件に一定額援助 和歌山県立医科大学 これはなかなか面白い試みですね。産婦人科だけでなく、他の科にもこうした枠を設けると色々とメリットがあると思います。 思いつく限りで挙げていくと、まず記事にもあるように極端に医師が不足している科の医師不足の解消には確実に繋がりますね。 地方、特に遠隔地ゆえに医者がほとんどいない地域への赴任を条件とした枠を […]

専門知識があるだけではダメ。応用力を持つ人をいかに育成出来るか。

高学歴なのに貧乏な人が増えているワケ これは何かわかる話ですね。 勉強が出来るのと、仕事が出来るのとはわけが違うという話です。 受験勉強や高校や大学での勉強というのは、あくまで基礎的なものでしかありません。 大学院などでさらに突っ込んだ専門的な知識を手に入れたとしても、それを応用する力がなければ宝の持ち腐れとなっています。 ただの日本の教育を見る限り、基礎教育には長けているのですが、この応用力と言 […]

上島竜兵さんが最後に教えてくれたこと

上島竜兵さんが亡くなってしまいましたね。 ご遺族や芸人仲間だけでなく、日本全国に動揺が広がっているように思えます。 有名人の自死は今に始まったことではなく今までもありましたし、最近でも竹内結子さんや三浦春馬さん、渡辺裕之さんなどの自死が記憶に新しいところです。 でも上島さんの場合は、お茶の間を何十年にも渡って笑わせ続けた人であるが故に、憧れや手の届かない人というよりは、身近な人と感じている存在だっ […]

「昭和16年の敗戦」 著 猪瀬直樹

「昭和16年の敗戦」  著 猪瀬直樹 総力戦研究所の話ですね。 総力戦研究所とは、真珠湾攻撃によってアメリカとの戦争が始まる少し前に開設された内閣総理大臣直轄の研究所のことなんですが、各官庁・陸海軍・民間などから若手エリートたちを選抜して集めて、総力戦体制に向けた教育と訓練をしていたところですね。 総力戦とは、つまり軍人だけが戦争するのではなく、民間も産業界もみな協力して戦争に望むという戦い方で、 […]