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弦巻 星之介

岸田首相の「新しい資本主義」のさらなる具体案を考える。

「賃上げはコストではない」岸田文雄首相が“新しい資本主義のグランドデザイン”を初公開《中国とどう対峙する?》 岸田さんの「新しい資本主義」の話ですね。 基本的に、個人的には「新しい資本主義」の方向性はいいと思っています。 市場や競争の原理のままに任せるのではなく、人への投資を重点的にやっていくという考え方も間違えていないでしょう。 バブル崩壊後の30年、ずっと人を削ることで日本の企業はどうにか利益 […]

ネクストGAFAをどう受け止めるか?

日本人が「次のGAFA候補を知らない」悲しい理由投資家が教える「日本は後回し」の破壊的企業 ネクストGAFAの企業がやっていることに対して日本の感度が薄く、このままでは世界から取り残されてしまうという記事ですね。 理由は、日本の市場では規制が厳しいため、既存の認識を越えるような製品がすぐには流通せず、大抵の場合、一周遅れで日本に入ってくるからだといことです。 つまりその製品が日本に入ってきて、初め […]

「ローマの休日」

「ローマの休日」 1953/アメリカ 今も語られる機会の多い古典であり、オードリー・ヘプバーンの名を世界に知らせしめた作品ですね。 物語は不自由な公務に嫌気が差したヘプバーン演じるアン王女がグレゴリーペック演じるアメリカ人記者ジョーと出会い恋に落ちるという話です。 話の味噌となるのは、このジョーという人物がそもそも記者として特ダネ欲しさにアン王女に付き纏ったという点。 つまり、ジョーにはそもそも王 […]

「ブレットウィナー」

「ブレットウィナー」 2017/カナダ、アイルランド、ルクセンブルク アカデミー賞長編アニメ賞でノミネートされた作品ですね。 舞台は2001年のタリバン政権下にあったアフガニスタンです。 原理主義の名の下に女性に権利がほとんどなく、女性は教育を受けられないどころか、家にいることしか許されていません。 実際物語は、主人公である少女パヴァーナに本を読ませた罪で父親が逮捕拘束されたところから始まります。 […]

「カムカムエヴリバディ」安子編を見て、安子に対して批判している人に考えてほしいこと

いやあ、怒涛の展開の中で終わってしまいましたね。 「カムカムエブリバディ」安子編。 3人の女性のリレーによる朝ドラですが、一人目から色々と物議を醸しだしています。 端的に言うと、結果的に娘であるルイを棄てる形でアメリカ人と一緒になり、アメリカに行くことを選んだ安子に対して、批判的な視点で見ている人が多いのですが、何だかそれらのコメントをみているうちに、「ああ、やっぱり日本人の意識はまだまだ家制度に […]

ワクチン接種3回目を受けてみて

一応、病院で働いているので、ワクチン接種3回目を受けました。 2回目の摂取のときに副反応で38度を超える熱が出たので、恐る恐る受けたのですが、今回は翌日のお昼から夕方にかけて気だるさと頭痛があったくらいで大したことはありませんでした。 ただ職場のほかの人を見ると、2回目よりも副反応の症状が重かった人がやや多い印象ですかね。 2回目の摂取でそれほど副反応が酷くなかった人ほど、今回酷かったような気がし […]

「生産性」ではなく「賃金分配率」に注目せよ。

日本人の賃金が停滞し続ける「日本特有」の理由国の賃金を決定的に左右するのは何なのか 日本の生産性が悪い。 だから、日本の賃金は低いままで、韓国にすら抜かれてしまった。という話はもはや至るところでされていて、すでに常識とすらなりつつあります。 でも、上記の記事によれば、結果的に日本の賃金が低いということは正しくても、そこに至る理由が「日本人の生産性が低い」という一言で済ませてしまうのは、いかに乱暴な […]

「中国史とつなげて学ぶ全日本史」 著 岡本隆司

「中国史とつなげて学ぶ全日本史」  著 岡本隆司 これは非常にためになる本でした。 東洋史の先生によって書かれた著作なんですけれど、東洋史の概念から日本と中国の関係をクローズアップして考えています。 そもそも東洋史そのものが中国との関わりの歴史を学ぶ学問なのですが、確かに日本中心の歴史や西洋中心の世界史よりも、日本と中国の関係を考える上では、東洋史の概念に沿って考えた方が、ずっと正確にその関係性を […]

「ザ・ファブル」 著 南勝久

「ザ・ファブル」  著 南勝久 非常に面白い漫画でした。 個人的に普段あまりヤンキーとかヤクザなど裏社会の人が活躍する話は好きじゃないのですが、これは一気に読むことが出来ました。 まず何よりも設定が面白いです。 暗殺者として絶対的なスキルを持つ主人公が、時代の変化とともに用無しとなり、普通の日常生活を送るように命じられる。 それが出来れば、そのまま一般人となり、出来なければ組織に処分されるという話 […]

NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争1941第1回開戦」を観て考えたこと。

二夜連続で放送されたNHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争1941第1回開戦」を観ました。 その時代に生きた様々な人が遺した日記や手紙をAI解析によってエゴリサーチすることで、民衆の心情がどうやって戦争に向けて変わっていったのかという話を複眼的に迫る番組でしたが、非常に興味深かったです。 日米開戦の一年くらい前までは徐々に物資は減ってきているものの、割と普通の暮らしをしており、アメリカ文化な […]