「零號琴」 著 飛浩隆
「零號琴」 著 飛浩隆 現在の日本SF界のトップランナーである飛浩隆さんの長編ですね。 寡作ながらも本を出すたびに批評家すらも驚かせる飛さんの作品ですが、いやあ、今回も驚かされました。 飛さんの作品は、細かい理系用語が飛び交うわけでもなく、また現在社会の諸問題を露骨にテーマにしているわけでもなく、その代わりに圧倒的な想像力があるんですよね。 しかも本作は、その飛さんが飛さんたることを証明している […]
「零號琴」 著 飛浩隆 現在の日本SF界のトップランナーである飛浩隆さんの長編ですね。 寡作ながらも本を出すたびに批評家すらも驚かせる飛さんの作品ですが、いやあ、今回も驚かされました。 飛さんの作品は、細かい理系用語が飛び交うわけでもなく、また現在社会の諸問題を露骨にテーマにしているわけでもなく、その代わりに圧倒的な想像力があるんですよね。 しかも本作は、その飛さんが飛さんたることを証明している […]
映画「閃光のハサウェイ」のヒロイン、ギギ・アンダルシアです。 この物語を小説で読んだのが三十年以上前……。 まさか大人になってから映像として観ることになるとは当時想像すらしていませんでした。 当時は小説で読む限りは小悪魔的な印象が強かったのですが、映像で見てみると、小悪魔と言うよりは繊細な子という印象を受けました。 これは視覚的に見ることによってそういうふうに思ったのか、それともわたしが大人になっ […]
なかなか面白い企画でした。 金曜ロードショーでやった「みんなが選んだルパン三世」。 「ルパン三世:のアニメ化50周年を記念して、過去のテレビシリーズからファン投票で選ばれた4作を放映しました。 放映したのは、 第1位「さらば愛しきルパンよ」(第2シリーズ第155話1980年10月6日放映) 第2位「ルパンは燃えているか……?!」(第1シリーズ第1話1971年10月24日放映) 第3位「ルパン三世は […]
「連環宇宙」 著 ロバート・チャールズ・ウィルスン スッキリしました。 「時間封鎖」シリーズ三部作の最後の話ですが、二部の「無限記憶」でやや消化不良であった部分が本作ではキッチリと解決されていて最後はSF小説の定番であるセンスオブワンダー的な描き方で大きなカタルシスを得ることも出来ました。 そして何より本作を読み進めていくうちに作者の意図というか、何を描きたくてこのシリーズを描いたのかというテー […]
「無限記憶」 著 ロバート・チャールズ・ウィルスン 評価の難しい話でした。 ヒューゴー賞に輝いた「時間封鎖」の続編ですが、続編として「時間封鎖」でわからなかった事実を解き明かしていくという意味では非常に興味深い話でした。 ただこの作品が三部作の真ん中であるがゆえに、まだまだ解き明かされない謎があるという感じで話が終わってしまうことにはどうしても消化不良感が拭えず、また話の構成としてもアイザックを通 […]
いやあ、「無限列車編」のテレビ初放映で大盛り上がりでしたね。 オリジナルストーリーや「遊郭編」の放送予定も発表されて、鬼滅ブームはあと数年は続きそうですね。 さて、今や世界中を賑わしている「鬼滅の刃」ですが、今回は主人公である竈門炭治郎というキャラクターの特異性について考察したいと思います。 この炭治郎というキャラクターは、ひと言で言えば、原作媒体である少年ジャンプにおける主人公像を強く反映した王 […]
「時間封鎖」 著 ロバート・チャールズ・ウィルソン わたしがSF小説のコアなファンになったキッカケを作った作品ですね。 この本を読んでその世界観に惹かれ、もっとこうした体験をしたいと思ったのでした。 SF小説として、わたしがこの本が優れていると思うのは、スピン膜に覆われることで星が見えなくなり、地球とその外との時間の経過が変わってくる、つまり地球上での数日が地球外では数万年経つという時間封鎖とい […]
「おおかみこどもの雨と雪」 2012/日本 わたしが観た細田守監督作品の中では、今のところ間違いなく一番好きな作品ですね。 おおかみおとこと恋に落ちた花が、夫となったおおかみおとこが死んだあとに残された子ども二人を育てていく話なのですが、花のキャラクターがいいですね。 普通なら、オオカミと人間の混血であるのなら、とにかく人間にさせるように母は仕向けると思います。 でも、花にとっては、それはおおかみ […]
「ぽんちうた」 著 死後くん イラストレーターとして人気の死後くんの絵本です。 いわゆるわらべうたを死後くん独特のワードセンスで書き換え、これもまた死後くん独特の絵で唄の様子を描いています。 子供に媚びすぎることなく子どもが楽しめる作品で、大人もおもわずクスッと笑ってしまう場面も多いです。 勝手に節をつけて勝手に歌ってくださいという、子どもの創造力を掻き立てることを前提に絵本を一冊の絵本を作り上 […]
「飛ぶ教室」 著 ひらまつつとむ 30年以上前に少年ジャンプで連載された話です。 単行本にしてわずか2巻分の長さしかありませんが、その短い間の連載で少年時代のわたしに無茶苦茶インパクトを残した話でした。 「キン肉マン」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」とジャンプ前世の時代ですが、それらに負けるとも劣らないくらいの印象を残していますね。 物語の舞台は、1980年代。まだまだ米ソの冷戦が続いている中でい […]