ファンドレイザーとは?

ファンドレイザーとは、ファンドレイジングに関連した業務を行う人のことをいいます。つまり、非営利活動団体に必要な財源を獲得する人であるとともに、社会課題に対して理解を広げていく存在というわけですね。

日本ファンドレイジング協会では、ファンドレイザーを以下のように定義しています。

1.団体や活動の魅力の発信力を高めて、外部から経営資源を集めることができる人
2.組織や財源の強化を通じて、活動や組織を成長させることができる人
3.倫理を守って寄付市場全体を成長させることができる人

これだけを見ても、ファンドレイザーにとって重要な役割とは、お金を集めてくるということだけじゃなく、自団体の活動を成長させることや、社会そのものを変えていくということなのだということがわかります。

NPOをはじめとする非営利活動法人の責任が増したことと、行政による社会的サービスの限界が見えてきたことが合い重なって、近年ファンドレイザーに対する社会的関心は高まってきています。非営利活動団体の活動を安定したものにしていくためには、ファンドレイザーの存在は、もはや必要不可欠なものになっていくことは間違いないでしょう。

では、ファンドレイザーには具体的にはとうのような能力が求められているのでしょうか? 日本ファンドレイジング協会によると、以下の5点が挙げられています。

1.ファンドレイジングの体系的な知識とスキル
2.誇りと倫理を守る姿勢・誠実さ
3.対人コミュニケーション力
4.マネジメント・コーディネーション力
5.ファンドレイジングの実行・実践力

ようするにどんな職業でもそうですが、知識だけあってもダメで、当然自分たちの仕事に対する真摯な態度や、仕事を遂行するに伴う協調性やリーダシップが必要だというわけですね。

アメリカでは、ファンドレイザーは弁護士や税理士などと比較しても引けを取らない程人気の職種で、中には多くの報酬を得て、ヘッドハンティングの対象となっているような人たちも多くいます。
ただ日本では、まだまだファンドレイザーの認知度が低く、また年収という観点では魅力的だとは言い難い職種かもしれません。
ファンドレイザーの地位が向上すれば、自然と非営利活動団体も元気になっていくのは間違いないので、まずはその需要を少しでも満たすべく、社会を良くしようと志すファンドレイザーが一人でも増えていくといいですね。