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弦巻 星之介

「機動戦士ガンダムNT」

「機動戦士ガンダムNT」 2018年/日本 「逆襲のシャア」から「UC」に続く流れに沿った話ですね。 「UC」の物語を作った作家の福井晴敏さんが「UC」の外伝的に書いた小説を映像化したものです。 NTとはナラティブの略語であり、物語とニュータイプのダブルミーニングだそうです。 つまり、「逆襲のシャア」で登場したサイコフレームにまつわる話の続きであり、サイコフレームはパイロットの力をモビルスーツに直 […]

「王国」 著 中村文則

「掏摸」の姉妹編ですね。 「掏摸」で絶対悪として登場した木崎に対して、作者がどう決着をつけるのかが気になって読んでみました。 一読して感じたのは、「掏摸」で感じた悪に対する作者の嫌悪感が、悪に対してだけでなく、悪をシステムとして組み込むことを止めない社会そのものに対してのものなんだということがハッキリとわかったということ。 読む前に、勝手にこの作品は絶対悪である木崎の綻びを見つけ出し、そこに希望が […]

EVシフトの裏に垣間見えるEUの欺瞞、独自路線のトヨタは何を目指す?

「大逆転はここから始まる」 トヨタがEVより“水素車”にこだわる本当の理由 EVシフトが急激に進んでいますね。 CO₂削減という大義を掲げて、英仏を中心としたEU勢が一気にEV化を推し進めています。 アメリカのテスラが燃料電池の性能において技術的なブレイクスルーを起こしてからEVにおける走行可能距離が伸び、今に至っているというわけですね。 気候変動問題における課題解決の一つとして、この傾向は歓迎す […]

「掏摸」 著 中村文則

「掏摸」 著 中村文則 押し潰されるような、どうしょうもなく暗い、暗い世界。 スリと彼が巻き込まれる裏社会の深部の一端を描いたこの作品は、現実の暗部を文学に昇華させて描くことを特徴とする中村文則さんらしさがよく出ている作品だと思います。 重厚な文章でありながらも、どんどんと読者を物語に引き込むのは、中村さんの力量にほかなりませんね。 そして、芥川賞を獲った「土の中の子供」あたりのころは、世の中の不 […]

四国新聞の偏向報道問題に、メディアを評価する第三者機関の必要性を考える。

なぜ君は「本人」を取材せず批判記事を書くのか…平井卓也の弟が社長「四国新聞」に聞いてみた《香川1区ルポ》 四国新聞が先日の衆議院議員選挙の際に特定の候補を露骨に応援し、逆に対立候補を取材もせずに貶めていたという話ですが、これは確かに酷い話ですね。 しかもその肩入れをする候補の実の弟が四国新聞の社長を務めているという話ですから、これは癒着を疑われても仕方がありません。 長期に渡った安倍政権の中で、報 […]

「零號琴」 著 飛浩隆

「零號琴」  著 飛浩隆 現在の日本SF界のトップランナーである飛浩隆さんの長編ですね。 寡作ながらも本を出すたびに批評家すらも驚かせる飛さんの作品ですが、いやあ、今回も驚かされました。 飛さんの作品は、細かい理系用語が飛び交うわけでもなく、また現在社会の諸問題を露骨にテーマにしているわけでもなく、その代わりに圧倒的な想像力があるんですよね。 しかも本作は、その飛さんが飛さんたることを証明している […]

小田急線子ども運賃一律50円の衝撃! 子育て世代に優しい沿線作りへ

小田急、来春から小児運賃一律50円 最長の「新宿―小田原」間は395円減 小田急線が子ども運賃を一律50円にすると発表しましたが驚きました。 コロナ禍でほとんどの鉄道各社が値上げを考えざるを得ない中で、まさかの逆張りですからね。 かなり思い切った賭けのように見えますが、でも中長期的視点でよくよく考えると結構理に適ったやり方のように思えます。 少子高齢化がますます進み人口の奪い合いがより進むと予想す […]

ネトウヨの正体

Dappi騒動、更に明らかになる自民党との怪しい関係 取引先企業に3年間で1億円以上の支払い 選挙前からポツポツと左派系の新聞を中心に出てきた話ですが、これは実は非常に大きな話ですね。 ようするにツイッター上でDappiと名乗る極端に政権与党を擁護し、十分にファクトチェックがされていない情報を持って野党を攻撃していた人物がいたのですが、そのアカウントを所有する企業に対して自民党が3年間で1億円もの […]

立憲民主党議席減に見る、国民が野党第一党に期待していること

立憲民主党はなぜ若者の支持を得られなかったのか? 衆議院議員選挙から一週間が経ちましたね。次の政治の話題は選挙前よりも議席数を減らした立憲民主党の党首が誰になるかという点です。 自民党の議席が思ったほど減らずに、逆に議席数を伸ばすと思われていた立憲民主党の議席減は結構な衝撃を与えましたからね……。 取り上げた記事では、なぜ立憲民主党が支持を得られなかったのかを分析しています。 端的にいうと、 ・リ […]

高校時代の新庄新監督(ビック・ボス)

ついに日本ハムに新庄監督(ビック・ボス)の誕生ですね! 他球団のファンながら、楽しみしかありません! もちろん、優勝するために新庄監督を選んだのでしょうが、勝とうが負けようが楽しませてもらえそうという期待値を野球ファンみんな与えているだけでも、野球界にとってかなり価値があると思います。 何なんでしょうね、何かやってくれそうで、その「何か」が想像もつかないところにありそうで、それが見たくてたまらない […]