「汝、星のごとく」 著 凪良ゆう
「汝、星のごとく」 著 凪良ゆう 読んでいる途中から感情が圧し潰されるような感じがずっとしました。 暁海と櫂の二人の男女の想い、距離、重なり合うもの。 そのすべてをこれでもかというほどに語り、人はどう生きるべきなのか、どう人と関係を築いていくべきなのかを言葉の限りで尽くしています。 人物の繊細な気持ちをここまで描き切れる作家さんは珍しいですね。 その部分だけでも読んでよかったとも思いましたし、本 […]
「汝、星のごとく」 著 凪良ゆう 読んでいる途中から感情が圧し潰されるような感じがずっとしました。 暁海と櫂の二人の男女の想い、距離、重なり合うもの。 そのすべてをこれでもかというほどに語り、人はどう生きるべきなのか、どう人と関係を築いていくべきなのかを言葉の限りで尽くしています。 人物の繊細な気持ちをここまで描き切れる作家さんは珍しいですね。 その部分だけでも読んでよかったとも思いましたし、本 […]
「サンドランド」 2023/日本 「ドラゴンボール」の後に短期集中連載された作品を年月を経て映像化された鳥山明さん原作の作品ですけれど単純にすごく楽しめました。 一緒に行った小学生の子ども二人も大喜びで大満足していましたね。 世代を超えて楽しめる鳥山作品の底力を見た気がします。 物語は水が干上がり砂漠となりつつある国の話なんですけれど、設定を聞いただけで鳥山作品には珍しくテーマ性が前面に出てる気が […]
「地磁気逆転と「チバニアン」」 著 菅沼悠介 これはかなり勉強になりました。 知らないことがたくさん書いてありましたね。 まず地球に磁気がある、いわゆる地磁気というもの自体があることは、もちろん長年磁石というものを使っていたので知っていましたが、それがなぜ起きているのか、そしてどういうものなのかは恥ずかしながら詳しくは知りませんでした。 簡単に言うと、地球内部の構造を考えなくてはならず、中心から […]
「ハンチバック」 著 市川沙央 読んでよかった。 読み終わってまずそう思いました。 正直、読む前に様々なところから流れて来る情報と印象によって勝手に想像していた話とまったく違いました。 単純にもっと怒りの感情が爆発している話だと思っていたんですよね。 まあ、確かに作者の中には怒りの感情はあると思うのですが、それは簡単に言い表すことが出来るような単純なものじゃなくて、もっと複雑なものだと思うんです […]
「自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体」 著 石井 暁 今テレビドラマで話題になっている陸上自衛隊の「別班」の存在を追った唯一の本です。 ようするに総理大臣や防衛大臣でさえもその存在を知らされていない諜報組織があり、その組織が政府がまったくあずかり知らぬところで、身分を偽って中国やロシア、韓国などの海外で諜報活動をしているという話です。 それぞれの国に諜報活動をする組織があること自体は何ら […]
「日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語」 著 山崎晴雄・久保純子 これは色々と世界というか風景の見方が変わる本ですね。 何となく日本に生まれついて、日本に住んでいますが、なぜ日本列島が今のような形をしているのかなんて深く考えたことありませんでした。 考えても、わかりませんしね。 でも、この本を読めばそれが手に取るようにわかります。 わたしは関東の首都圏に住んでいますが、普段目にしている […]
「つじのじつ話 自分らしく、あるがままの監督論」 著 辻発彦 埼玉西武ライオンズの前監督である辻発彦さんの話です。 監督在任中の6年間だけの話に留まらず、西武ライオンズ黄金時代の選手時代や、そこに至るまでの話、また移籍後、コーチ時代の話とほとんど野球人生全般を語ってくれています。 監督時代の話を聞いていると、こんな人が上司だったら幸せだろうなということ。 選手時代に廣岡、森、野村と名監督の下でプレ […]
「団地の空間政治学」 著 原武史 すでに昭和の匂いしかしない「団地」。 その多くが立て替えられ、そのままの形を残している団地も数を減らしています。 個人的にこの本を読んで思い浮かんだのは、やはり子供の時に近所にあった団地。 友だちが多く住んでいたこともあり、団地内の公園は遊びスポットの一つでした。 あのときは、ただの風景としてしか団地を見ておらず、そこにある社会背景など考えたこともなかったのです […]
「君たちはどう生きるか」 2023/日本 待ちに待った宮﨑駿最新作にして、おそらくさすがに最後になるであろう作品。 「風立ちぬ」から10年ですが。まさにその年に生まれた長女は、小学校4年生になっているわけで、改めて時の流れを感じます。 さて、そんなわけでわたし個人としてはようやく観れたのですが、まだ公開から10日ほどしか経ってません。 そして今回は宣伝活動を一切やらないほどねたを言わないでほしいと […]
「滝山コミューン1974」 著 原武史 戦後、高度成長期に西武線沿線では数多くの大型団地が形成されたんですね。 元々、所沢に近い清瀬や秋津には結核のサナトリウムなどの病院施設が多く、共産党をはじめとする革新勢力が強い地盤だったんです。 そんな地域に作られた団地は、その均質的な空間のせいもあり、自然と革新勢力の思想が当たり前のものとなっていきます。 実際、団地の自治会などの役員は、共産党党員が務め […]