もはや移民を入れることでしか、日本を維持出来ないという現実

「移民獲得競争」に背を向ける日本はスルーされる移民拒否ならそこそこ豊かな生活の保証もない

これね。まさにその通りの話なんですよね。
ようするに、少子化を止められない今、日本は移民を入れてこれまでの社会インフラを維持ししていくのか、それとも移民を入れずに国としての規模を大きく下げていくのかの二択を迫られているんです。

個人的には、移民を入れた方がいいと思います。
メリットとデメリットがありますが、メリットの方が大きく、またデメリットは日本人の意識次第で限りなく小さくすることが出来るからです。

まずメリットは、社会インフラを維持できるということもありますが、それ以上に日本人の自体のレベルアップがはかれるからです。

この記事でもありますが、これまでの日本人の仕事のやり方である、ひたすらみんなで力を合わせて何かを成し遂げていくというスタイルは、たしかに20世紀までの工業社会には合っていました。決められた目標に向かって組織のメンバーが意思統一することで大量の優れた製品が作れますからね。

でも今や時代は変わり、サービスや金融が中心の情報化かつ知識社会です。そうした社会の今では、他社にはない斬新なアイデア=イノベーションを産み出すことが重要になってきます。
そこで大切なのが異質な情報が交わり合うことです。
つまりイノベーションとは、異質な情報が交じり合ったときにしかなかなか生まれないんです。

まあ、そもそも文明が生まれたのは、狩猟民族と農耕民族がぶつかり合った地であり、そこでは戦争も起こるが、商業なども発展して、栄えます。

これと同じ論理なんですよね。とくにグローバル化してしまったこの世界においては。
そんな状況の中で、皆が皆同じような考え方をし、しかも違った考えを持っていても表立ってなかなか口に出すことが出来ない今の日本社会は、残念ながらイノベーションが生まれる素地があまりんないんです。
そこで、移民です。
移民が入ることによって、日本人や嫌でも内にこもった考え方から脱却することが余儀なくされます。
つまり何をするべきか考えなくちゃいけなくなり、その考えるという行為が新しいものを生み出す力となるのです。

移民を入れろという話になると、必ず言われるのが、日本人が貧乏になってもいいのかという話です。
でもちょっと待って下さい。
そもそも日本は民主主義の国であり、資本主義の国でもあります。
なので、前提として国籍や年齢、性別などにおいて差別はしてはならず、誰であれ、その国で働く限りは能力を伸ばす権利もあるのです。

きつくてイヤな仕事だけは外国人に押し付けたい。自分たちは楽して儲けたい。
というのはあまりにもムシかよすぎます。
ていうか、そもそも移民を入れなければ、今や大部分の日本人が貧困化してしまう可能性が高いわけですしね。

移民を入れることのデメリットとしてよくあげられる、「治安が悪化する」という話も実は今の話と同じなんですよね。
ようは、外国人を差別し、彼らに正当な機会を与えず、下働きだけを都合よくさせようとするから、外国人が怒り、治安が悪化するんです。
外国人を仲間として受け入れ、彼らに正当な機会均等の権利を与えれば、治安は悪化しないんですよ。
疎外をするから、不良になるんです。
それは、日本人も外国人も同じ人間なんですから変わらないはずです。

まあ、それでも今の日本人の大半は移民に反対すると思います。
多くの人は、そこまで差別的な感情は持っていないと思うんですが、単に面倒臭いと思っているんだと思います。

言葉の通じない、常識が違う人と、今さら話し合いたくなどない。
今でもそこそこ生活できるのだからそれでいいじゃないか。

民主主義の世界のなので、それが大多数の意見だすれば、もうどうにもなりません。
でも、その今の大多数の意見は、将来の若者や子供のことを考えず、あくまで自分が楽かどうかの基準だけで決められたものであることは忘れてはいけません。

長い目で見て、社会のことを考えず、自分たちだけが逃げ切れることを望んだ結果、凋落した国家は山とあります。
ていうか、それこそが国家が凋落する典型的な例であり、今の日本もその例に漏れていないというわけです。

かなりランクが下がってしまった日本人には耳が痛く聞こえる、一人当たりのGDPの話をすると、ルクセンブルクしかり、アメリカしかり、ドイツしかり、移民を多く受け入れている国ばかりです。
もちろん移民だけが理由ではないと思いますが、移民がキーワードになっていることは事実です。

もう現実逃避をしている場合じゃなく、せめてまずはこれからどうするのか人任せにするのではなく、一人一人が当事者として前向きに議論をすることから様々なことを始めないといけませんね。