「フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地構の正体」 著 藤岡換太郎

「フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地構の正体」 
著 藤岡換太郎

フォッサマグナ。
地質学や歴史に興味がない人にはまったく聞きなれない言葉ですね。
ラテン語で巨大な溝という意味なのですが、実はこのフォッサマグナと呼ばれる地形、今現在日本にしかない地形なんですよね。
そしてこのフォッサマグナの誕生を読み解くことで、日本列島の誕生の秘密が明らかになるわけですから、話が壮大過ぎるとともにロマンをも感じます。

日本列島がそもそも中国大陸にへばりついていた、というか大陸の一部だったというのは、もう結構有名な話ですね。
二千万年ほど前から段々と日本が大陸から離れていきます。
日本海がどんどんと拡大していくんですね。
面白いのが、晴れていく際に日本の真ん中に深い亀裂を生じさせたという点です。
これがのちのフォッサマグナですね。
二つに分かれた日本は、のちに北海道・東北となる部分が時計回りに、西南日本となる部分が反時計回りに回転しながら大陸を離れて行くわけです。
日本列島が逆くの字の形をしている訳がこれで説明尽きますね。
でも、このままではちょうど中部地方のあたりは深い亀裂が生じたままです。
ダイナミックな話なのはこれからなんですよね。
ちょうと同じタイミングでフィリピン海プレートが北上してきて、小笠原諸島が次々とこの亀裂の部分にぶつかっていったわけです。
深い亀裂にどんどんと島々がぶつかっていき、埋めていったわけですね。
さらにそれは丹沢山地となり、伊豆半島となっていったわけです。

つまり亀裂が出来るのと、亀裂が埋まるのが同時のタイミングじゃないとフォッサマグナは形成されないわけで、この奇跡の地形は日本の中部地方だけなのです。
まあ、中部地方の人のほとんどは自分たちがそんな珍しい場所に住んでいるという自覚もないまま生活をしているのだと思いますが。

ちなみにフィリピン海プレートの北上は今も続いており、そのうち伊豆大島や三宅島などが次々に日本列島にぶつかって行くそうです。
半島や山地が増えていくわけですね。
しかもそれだけじゃありません。
太平洋プレートの沈み込みも続いているので、およそ5000万年後にはハワイが日本とくっつき、そのうちにアメリカ本土もくっつくようです。
スペクタクルすぎますね。
さらに2億年後にはかつてパンゲアと呼ばれた超大陸が再び姿を現すようです。
地球は大陸の集散を数億年単位で繰り返しているんですね。
そして、その超大陸は日本列島を中心になされる可能性が高いという話ですから、もはや想像すらつかない世界です。

何だかそれだけの規模で物事を考えると、いかに自分たちが小さな存在かということがわかりますね。
2億年後。
たぶん、人類の文明は跡形もなく失っているのでしょうが、果たしてどんな世界になっているのか。
考えるだけでワクワクもしますが、やっぱりちょっと怖い話でもありますね。